短編2
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誰⁈

私が本当に体験した話し。いくつかありますが。怖いんですかね。霊感体質だから

ちょくちょくあった事ですが

興味のある方のみ読み進んで下さい。

もぅ15年くらい前の話しですが…

ある山を切り崩して

作られた住宅地に家を建てたんだけど。

まだ20代で家を建てるとなると

やっぱり山の中?みたいな感じでしたね。

引越しをしてすぐから

何か嫌な気分がしてたんだ。

土地に傾斜があったから玄関を入ると

そこは2階で。

寝室と子供部屋は1階にあって。

日中はまるで別荘地みたいに木々からの木漏れ日なんかあって

静かだし満足する家だった。

夜になると

シーンとなる。

その日は旦那が出張だったんだったかな。

私は広い寝室のセミダブルのベッドに1人で寝てた。

う?階段から誰かが降りてくるのが分かった。子供はとっくに寝てるし…誰だ?

又か?

って思ってると金縛り!来た!

今日は誰だ⁉

廊下の前でその足音は止まり

更に私の身体は重くなる。

身動き取れない身体で…でも何とか目が開いた!

その女の長い髪が私の顔に垂れ下がって来る。苦しい!首を締めるな!

いろんな霊が私の上にのし掛かって来る事があったが。念仏と

私に頼ってもあなたに何もしてあげられない。ちゃんと行く所があるはずだから

成仏して。って心で念じると

スーッと身体が軽くなり金縛りから解放される事が多かったけど

今回のこの女は違う!

かなりの怨みを持ち続けてここの土地に居続けているんだ。

情けでは離れない!

今度は

どけ!この化け物が!って口汚なくののしってやった。

自分の顔見てみろ!私は部屋のドレッサーに何とか目を向ける。

女も鏡を見た!

鏡に写った女の顔は口角から血をながし

乱れた黒髪。目からも血を流している。

大きく目を見開き

涙混じりの血を流している。

鏡にヒビ⁈

身体な軽くなった。自分の姿に気が抜けたんだろう。

私は分かった。可哀想な女性だったのだ。

私は身体全身の力が抜け

頭のテレビにスイッチが入った。

どうやら昔々…この山に隠れるように男と逃げて来た。多分その当時はあってはいけない不倫だ。姦通罪なんかで

死刑にされちゃう時代。

男は捕まったんだね。

その女性だけ取り残されて、ずっとこの地から出る事もできず、死んでいったんだ。

綺麗な人だったのに

だから鏡を見て驚いたんだ。

私をその男の女房とでも思ってたんだな。

霊って怖い怖いって言うけど。ほとんどが可哀想な人達だよ。

私は次の日の朝

庭に盛り塩をして花と線香を立て

彼氏んとこにちゃんとつけるように手を合わせたよ。

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