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短編2
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廃旅館

これは小学生の頃の話です。

花見に出掛けた私と幼馴染。幼馴染の親。

犬もいて桜の下でワイワイ楽しんでました。(ピクニック感覚で楽しかったんですよね)

いった場所は広い公園で、幼馴染と二人で遊んでいました。

一番の楽しみは急な滑り台でした。

山の斜面に作られたような大きな黄色い滑り台。二人で仲良く滑っていたんですけど、滑り台の上に行くと後ろに山と言ったら良いのかな?まぁ道が続いていたんです。

子供なら興味が惹かれて入ってしまっても可笑しくない場所。でも他の子供達は、見えていないかのように滑り台で遊んでいた。

私達は好奇心で入って行きました。

別れ道なんかを適当に進み、出た道は周りが森に囲まれた可笑しな場所。遠くには旅館が見え、足元には小さな岩がありました。(今思えば慰霊碑の一部なのかな)

岩には文字が書かれていて、小学生では読まない「魂」と刻まれていました。

何故か私には読めて怖くなり二人で駆け出し、親のいる広場に無我夢中で帰りました。

でも子供って好奇心には勝てないから、ゴールデンレトリーバーを連れてまたあの滑り台まで、きてしまいました。

道に入り、先程とは違う場所へ足を進めました。坂を下り少しすれば、さっき森に囲まれた時見た旅館が目の前にあったんです。

遠くに見えた旅館。正体は廃旅館でした。

嫌な気配がして、急いで親のいる広場にまた戻りました。

後日幼馴染と、二人であの旅館が近場に有るのは可笑しいとの結論が出て、またあの公園に私と幼馴染、幼馴染妹に友達の兄妹を連れて行ってもらいました。

その時に廃旅館を目的に行って見ました。

そこに言って見たものは女の人。

何人かは声も聞いたらしく、私と幼馴染は叫びながら廃旅館よりも下に坂を下り駐車場辺りまでに降りていったみたいで、私は心臓が弱かったのでしゃがんで、息を整えようとしていました。

他の子達は廃旅館の前を通って親のところに帰ると言っていましたが、私は足が動きませんでした。

………………足を掴まれてたんです。

皆が歩き出して距離があきました。私は無我夢中で掴んでいる手を離して皆の元へ。

その日の帰りに幼馴染の親から聞かされたのはそこは有名な廃旅館で心霊スポットだそうだ。

廃旅館が怖いというより、あの慰霊碑の一部なのか、「魂」と刻まれた岩とあの場所。あそこは異空間だったのか。今でもいける場所なのか…。

私たちは何時間と、滑り台の裏の道を歩いた事はないのだから…あんな森に囲まれたりするはずがないし、遠くに廃旅館が見えるわけがないんですよね。

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