これは私が中学一年の頃の話だ。
当時私はある夢を見るようになった。
内容はこうだ、、、
自分の部屋で寝ているのを父に起こされ、ベッドから起き上がると
父は「洗面所になにかいる!」と言うのだ。
声は聞こえないため口パクなのだが、何を言ってるのかは伝わってくる。
説明はしにくいが、そんな奇妙な喋り方だった。
そして洗面所に行くと廊下も洗面所にも明かりはついているのに、父は懐中電灯を持って辺りを探っている。
いないから大丈夫じゃん。と言うと父は諦めて自分の寝室に戻った。
そこからいきなりシーンがパッと変わった。
自分の部屋のベッドの上なのだ。
それで夢の中の私は睡魔に勝てず寝ようとしたのだが、私の足首を冷たい何かが触れている。
見ると黒髪の肌の白い女性。わかりやすく言うと貞子そのものという感じだ。
その女性が私の足首を掴み部屋の外へ引きづりこむ。
「うわぁぁぁぁ!!」
と私が悲鳴を上げたところで目が覚める。
これを月に5、6回は見る始末。
流石に怖かった。
そしてある日、友達に心霊好きの奴がいてそいつから「肝試しやってみない?」と言われたのだ。
正直怖いしそんなことしたくもない。
だけど
人間の好奇心は計り知れず、二つ返事で了解してしまった。
当日、学校帰りに近くの墓地を回ることにした。
メンバーは全員女子で5人。
言い出した本人が懐中電灯を持って先頭を歩く。
そのとき。
「ぐあぁ、、、うあぁ、、、キタキタキタキタキタキタキタ」
低い女の呻き声がすぐそばで聞こえたのだ。
私は「ねぇなんか聞こえない?低い声」
と言ったが誰も聞こえないと言う。
怖くなり奥へ進むと
ピタッ、、、
冷たい何かが私の足首に。
下を見ると
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
白い手が私の足を掴んでいた。
友達に助けを求めようとしたが、誰もいない。
それどころか白い手が地面から出てきて私に迫ってくるのだ
私は怯え何も出来なくなっていた
金縛りなのか、体が言うことを聞かないのかわからない
とになく動けなかった。
すると後ろから私の首に手がしがみついている。
首が締まっていく。
耳元で「死ね」と囁かれた気がした。
気づくと私は友達の家にいた。
肝試しをしようと言った本人は親になんでこんなことしてるの!と怒られていた。
すると奥から言い出しっぺ本人のおばあちゃんが出てきてココアをくれた。
友達によると私は数分歩いた後、その場で倒れ呻いていたらしい。
その時になって自分が最近見ている夢を思い出したのだ。
あれと関係があるのかは分からないが、あの手の冷たさはまだ覚えています。
作者アリス