以前に、呪われているの?という話を書いた者です。
実は最近進展があり、ようやく落ち着いたところですので、投稿させていただきました。
前回、部屋に何か良からぬ霊のようなものが住み着いているようだという話を投稿したのですが、引っ越しすら実現できずに、日々霊に恐怖しながらすごしていました。
ところが、今年の8月に、それまで実家にすんでいた兄夫婦が別に家を建てるということで出ていき、急遽実家に帰れるようになったのです。
もともと家族ぐるみで仲がよかったので、旦那さんも実家に住むことを快諾してくれ、8月の末には引っ越しすることができました。
しかし、あまりにも急だったために、不動産のほうで、引っ越しはいいけれど、契約時に引っ越しは一ヶ月前までの告知が必要としているので、9月の末までは契約が残りますと言われ、それから敷金等の話をしましょう。ということになりました。
もちろん、私達はそれを了承し、9月の末までは家賃を支払うことに同意し、先に電気やガスといったものをストップしてもらいました。
敷金はいくら返ってくるかなぁなんて、長い間恐怖に怯えていた生活から解放され、夫婦でウキウキしながら話ていましたが、10月の頭にきた不動産屋さんからの一報に耳を疑いました。
『部屋の清掃料金のことですが…全部で21万円、最初にいただいた敷金から差し引いて11万円になります。』
開いた口が塞がりませんでした。
どうしてそんなに請求されるのか全く身に覚えがありませんでした。
そんなはずはないと強く出ましたが
『あのですね、○○さん、猫飼ってたでしょ。部屋中キズだらけなんですよ!うちはペット禁止なのでほんとは違反金も発生してるんですよ!でも大家さんが負担するってんで、安くなったんです。部屋見に行きますか?』
と、逆に怒られてしまいました。
しかし、当然、私達は猫を飼ってもいないし、ましてや連れ込んだこともありません。
納得のいかない私達はとりあえず、不動産屋さんの立ち会いのもと、部屋を見に行くことになりました。
鍵をあけてすぐに、不動産屋さんが言っていた意味が分かりました。
壁という壁、床という床、柱という柱に無数の引っ掻きキズがありました。
でもそれは、猫が爪研ぎをしているようなキズではなく、爪の長い何かが、這いずりまわり、壁に手をつきながら家中を歩き回ったような跡だったのです。
私達の顔は、誰がみても分かるように真っ青でした。
わたしたちを、さがしている。
そう確信しました。
私達は不動産屋さんにこのキズは私達とは一切関係がないこと、出ていった後についたものだということを説明し、しかし、支払いに応じることを伝えました。
支払いに応じる旨を伝えたとき、担当さんのハイハイ、嘘いうならなんで払うんですかというような小バカにした態度に、少なからず予想していたとはいえ腹が立ち、ただし、と条件をくわえました。
私達はあの部屋で霊的なものに付きまとわれ、お払いといったことをしてきた。
実害も出ているので、今後あの物件を事故物件として扱い、次の入居者の方に説明することに同意してくれたら支払いますと言いました。
当然、不動産屋さんからしたら全く訳のわからない話でしたので初めはのんでもらえませんでしたが、大家さんや不動産屋さんには何度もあの家が事故物件じゃないのか確認に伺っているので、最終的には大家さんが了承してくれ、提携している不動産にも伝えるということで話がまとまりました。
大家さんには、お払いの費用もこちらでもつので、最後にお払いをさせてくださいと言ったところ、快く了承してくれました。
本当にいい大家さんです。
ただ、あの霊が、何故私達を追っているのか、それはまだわかりません。
もしかしたら、また新しい家でも、襲われてしまうかもしれません。
そうならないことを祈って。
作者ぷー