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車で、仕事帰り、京都は宇治田原町から宇治市へ抜ける山越えするルートで体験した話です。
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昨年のお盆前ぐらいだったと思うんですが。
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夜11時位でしたでしょうか、国道307号線より そのルートに入った
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長い登り坂を抜け、右手にくつわ池を通りすぎたあたりで
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「あぁ ここも心霊スポットだったなぁ」
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と 思い結構なスピードを出して走ってました
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前を走る車もいないし、後ろから追い上げて来る車も無い
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気持ちよく走っていた
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やがて、くねくねと道が曲がりながら下り坂になった
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少々スピードを、下げコーナーを曲がっていると 俺のやや左下に何かがちらっと見えた。
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何かがゆらゆらと、動いている感じというより上下左右に微妙に揺れている
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丁度助手席側のドアの下部に
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気になったもんですから ちらっと見た
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運転中なもんで 前を見ては又 助手席の足元を繰り返し見た
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何だろうと思い、車のスピードを、下げ始めた
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俺がそれに気づいて徐行速度になるまで約10秒位だったかなぁ
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ほんとは、もっと前から奴は、そこにいてたのかもしれない
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うまく説明出来ないが、その足元のドア側面に薄い白色A4サイズ位のモノクロの液晶モニターの様なものが、じわ～って現れてきた感じ
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運転しながら何回もチラ見していると
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そのモニターの様なものの中に人の顔らしきものを確認
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なにぃ！と思い 車の運転はしなあかんわ、その顔も見なあかんわ、な状態
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特に恐怖感はなかったが、問題はその顔なんです
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よく、幽霊や、妖怪が描かれた掛け軸があると思うんですが
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何と言いましょうか、メッチャ不細工な顔だったんです。
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その顔を、ちらっと見て 何ちゅう顔しとるんや、ブッサイク！
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そう思って鼻で笑った時 スゥーっと消えましたねぇ
確かにその区間は良く事故がある現場付近！
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その、幽霊もしくは妖怪らしき者 俺に挑戦してきたのだろうか
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しかし、そうはいかなかった では無いだろうかと、勝手に思っています。
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それ以来、幾度となくその道走ってますが、変なものに出くわす事はありません。
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いったい あれは何んだったんでしょうねぇ？
作者渋谷泰志