私は当時大学生で、シングルマザーだった母を助けるために始めたバイトと部活で忙しい毎日を送っていました。
夕方くたくたになって帰って来ると
その時間普段は母しかいないはずのリビングから話し声がしていました。
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母の友達かな?と思い ただいまー といいながらリビングのドアを開けると、金色のブロンドの髪をした青い目の5歳ぐらいの少女と
その母親らしき女性が母と微笑みながら話している所でした。
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「あら、娘さん?こんにちわ。」
明らかに外国人といった外観の女性が流暢な日本語で話しかけてきたので私はびっくりして
「こ、こんにちわ…」
と、ぎこちない笑顔で応えました。
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母はその女の人と、女の子を
「お隣に越してきたモリーンさんよ。わざわざご挨拶に来て下さったの、こちらの可愛い子はモリーンさんの娘さんのエイミーちゃん。」
と紹介しました。
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女の子はくりくりの目で私を見て「よろしくね!」と言いました。
私は可愛いその子を一目で気に入り、毎日の様にうちに招いて遊びました。
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モリーンさんが越して来て1ヶ月ほど経った頃、私はエイミーちゃんを少し不気味だと思うようになっていました。
なぜならエイミーちゃんは時々私の目をじっ…と見て、目をしっかりと合わせたまま私の顔のほうに小さな手を伸ばしてくるからです。
しかも、それをするのは私にだけ。
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それをされるたびに私はすっと立ち上がったり、「やめてね〜」と言って手を掴んだりして誤魔化していました。
でも、日に日にその行為は増えていって
その頃は一日に2、3回もやろうとして来るようになっていました。
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ある日私は何度もそれを繰り返すエイミーちゃんに対してして言いようのない恐怖を覚え、「やめて!!!」と強く手をはらってしまいました。
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その衝撃でエイミーちゃんは床に倒れこんでしまいました。
私ははっとしてエイミーちゃんを抱き起こしました。
私が「ごめんね、大丈夫?」と言うとエイミーちゃんは泣きもせずに私の目をじっ…と見て顔に手を伸ばして来たのです。
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こわい、こわい、こわい!!!
私はエイミーちゃんを突き飛ばすと、そのまま目もくれず二階の自分の部屋に駆け込みました。
その時は母は買い物に行っていて、リビングにはいませんでした。
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次の日の朝、私は大人気ない事をしたと思いエイミーちゃんに謝ろうとモリーンさんの家を訪ねました。
「エイミーちゃん、いる?」
鍵が開いていたので、薄暗い玄関に数歩踏み入ってそう呼びました。
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すると小さな足音がしました。
後ろから。
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「おねぇちゃん」
私はビクッとして後ろを素早く振り返りました。
すると
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眼球からあと3mmほど、という位置に真っ赤に染まったアイスピックがありました。
それは一生懸命背伸びしたエイミーちゃんの手に握られていて、
私の頭は何がおこっているのか理解できていませんでしたが、心臓は早鐘のように打っていました。
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「くりくり、くりくりしたいのおねぇちゃん。エイミーね、エイミーのお母さんもおねぇちゃんのおかあさんもくりくりしたの。」
そう言うとエイミーちゃんはじっ…と私の目を見てアイスピックを振りかざしました。
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私は声も出ず、玄関はエイミーちゃんに塞がれているので咄嗟にエイミーちゃんの家の中に駆け込みました。
エイミーちゃんに見つかったらいけない、見つかったら…
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私は必死にドアノブのある二階の的当な部屋に転がり込みました。
そして バンッ ととびらを閉めた瞬間
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ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ
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shake
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ホッとして握り閉めていたドアノブが驚く程の早さで回され始めました。
私はドアノブの横にあった鍵を震えて上手く動かない手で必死にかけました。
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10分ほどずっとガチャガチャガチャガチャなっていたドアノブが ふ、と静かになりました。
諦めたのか、と思い落ち着いて部屋を見渡そうと振り向きました。
すると
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にゅくっ…と、いう今まで感じた事のない感覚の後、右目に激痛、いや激痛なんて言葉では言い表せないほどの痛みが走りました。
その時私の左の目に映った物は
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今にも大声で笑い出しそうなほど大きく口を歪めたエイミーちゃんと、
その後ろにある隣の部屋に繋がっているであろう襖、そして床に倒れている見慣れたエプロンの女性と同じく倒れている金色の髪の女性でした。
2人は一目で死んでいるとわかりました。血の量で。
そのまま私は意識を失いました。
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目が覚めると私は先ほどの部屋にいました。
手足は拘束されていました。
目はまだ信じられないほど痛かったです。
それから、私は怯えながら数時間、数日とその部屋で暮らしました。
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もちろん排泄はその場で、ご飯はなしです。
秋の事だったので、母とエイミーちゃんのお母さんの死体が腐って臭いがしてくる、なんてことはありませんでした。
自分の排泄物の臭いは二日ほどで鼻が慣れてわからなくなりました。
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人間、水分がないと生きていけませんよね。
私は三日目の日に泣きながら母のだかエイミーちゃんのお母さんのだかわからない血をすすりました。
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四日目、私は母の足に噛りつきました。
生臭い匂いと鉄の味、肉を引きちぎる感触が唇と歯を通じて私の全身に広がりました。
私はもう、泣いていませんでした。
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十日目、おいしい。
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おいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしい
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私が2人とも食べ尽くした頃、見計らったかのようにエイミーちゃんが部屋に現れました。
そして、私の拘束をときながら、
「おねぇちゃん、美味しかった?」
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私は微笑みながら迷わず答えました。
「すっごく美味しかったよ」
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私が今どうしているかって?
大丈夫、今、私は楽しく過ごしています。
エイミーちゃんと一緒に。
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私気付いちゃったの。お母さんのお肉ってすごく美味しいんだ。
エイミーちゃんのお母さんも美味しかったけど。
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ピンポーン
チャイムがなった。
「こんにちわー!」
元気な女の人の声。
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知ってる?私お腹ぺこぺこなんだ。
私はしばらく動かしていなかった足をぐーっと伸ばすと、舌舐めずりをしながら答えた。
「はーい、ちょっとまってね」
作者加藤
文章意味不明ですみませんでした…
最初の方色々書きすぎて途中でやめようと思ったんですがここまで書いたからには、と思いグダグダのまま終わらせてしまいました…