今日は娘のペティの誕生日。
いつもの仲良しメンバー
私、
ペティ、
私の夫マーフィン、
私の姉夫婦ベルとトーマス。
あと、ペティの親友である
サリーとその両親だけ。
「まーまー、サリーはー?」
「もうすぐ来るわよ、ほら、じっとする。」
サリー家はピアノのレッスンが終わってから、この家に来ることになっていた。
ペティの誕生日パーティーはいつもこのメンバーだ。
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「ね、まま、どうしてサリーこないの?」
「うん・・・」
正直、約束の時間からもう一時間半。
遅い。
「電話、してみたら?」
ベルが心配そうに言う。
私が「そうね」とうなずき、携帯を取ろうとしたとき。
shake
プルルルルッ
私の携帯が揺れた。
ピッ
電話主はサリーの母親からだった。
「はい、もしもし?」
サリーの母親の声は暗かった。
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『サリーが死んでしまいました・・・』
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私は手で口を覆った。
「!!!」
『・・・車に跳ねられて・・・。血が辺り一面に飛び散って、
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私は気を失って、目がさめるとサリーの姿が消えていたのです・・・』
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私は静かに電話を切った。
不思議そうに私を見つめているペティ。
今日はサリーは来ることができない、とだけ説明し、
パーティーはこのメンバーですることに。
娘はずっと俯いて、フォークをカタカタと揺らしていました。
つまらないのでしょう。
そう可哀想に思い声をかけようとすると、ペティはいきなりこう叫んだのです。
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「あ、サリー」
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「え?」
私はペティを見つめました。
ペティが見ている方向は、ずっと真正面の、リビングを出た廊下。
少しだけ扉が開いている、その隙間を見つめている様子・・・。
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そして、何度も嬉しそうに「サリー」と叫びまくり、
廊下へと走っていってしまったのです。
訳のわからない私は、無意識に娘を追いかけていました。
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「サリー
サリー
サリー」
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娘は狂ったかのように頭をカタカタと左右に揺らしながらある部屋に入って行きました。
その部屋は今は使っていない、物置部屋でした。
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「ペティ、下に戻ろうね?」
娘は私の手を振り払って叫び続けるだけ。
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shake
「サリーーーーーーーーーーーーーーーーーーィィィィイィィイィィィィィィィィ」
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私は娘に恐怖を覚え、がくん、とその場にひざまづきました。
すると、私がもたれたベッドの下からうめき声が聞こえてくるではありませんか。
え?
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「・・・る・・し・・・ぃ・・」
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私が毛布をめくると、そこには・・・・
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shake
「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
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・・・・そう。
本当に、いたのです。
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サリーが。
作者じn