★本当にあった怖い話です!!★
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「廃病院」とか「墓地」にはマジで幽霊が出るって噂を聞いたことがある。
俺は霊感が全く無いタイプだから、そんなの信じないけど。
・・・・でも俺はイモだ。チキンだ。
つまりかなりのビビリってわけだ。
夜トイレに行くのなんて怖すぎて無理。
どうにかこうにか朝まで我慢しようとするし。
学校の行事の肝試しは、毎回「塾があるから」とか言って逃げてる。
遊園地のお化け屋敷すら入れない。
そんな俺もついに高3になった。
高3・・。うん・・・。
俺は高3になるのを口実にし、「ビビリ卒業」の旗を掲げた。
まあ、玄関の前に置いてたからか父さんに捨てられたけど。
俺の心にはまだその旗がある!!!
未だ風になびいているのだ!!!
さあ、今日こそビビリ卒業!!
「早く学校行けば?」
後ろを振り返るとハブラシを加えて煙たそうな顔をした3歳下の妹。
「・・・・んだよ、美香。
勝手に俺の部屋入るなっていったよな?」
「いや、入ってないし。」
美香は自分の足元を指差した。
丁度ドア溝の手前に立っている。
「・・・・そんなことはどうでもいいんだよ、もうあっち行け。」
「は?まだ話終わってないからいるんですよ。」
いかん、いかんいかん。
俺の「兄」としてのこの立場が完全にずっこけている!!
これじゃどっちが年上かわかんねえよ!!
「わかっ、た。話聞いてやるからまずハブラシをどうにか・・」
「アンタ、またアタシの部屋にエロ本隠したでしょ。」
「んな゛ッ・・・!!!!」
「アレ、マジでやめてくれない?友達来たときに恥ずかしいのよ。」
「わかっ、わかったよ、わかったから。」
「ホントに分かってんの?この前もそういってたよね?」
「わああああるかったって!!」
「・・・・フン」
くそ、妹め・・・。
ダメだ、遅刻する、早くいかねえとッ
「あ、それともうひとつ」
「!!・・なんだよ」
「アンタの友達、下に来てたよ。」
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「はああ~~~。」
「なんだ、朝から。元気ねえな。」
俺を朝から迎えに来てくれたのは、この世で一番の親友であり、
この世で唯一俺の味方である男、ハル。
「いや、妹がさ・・・」
「ああ、三琴ちゃんか。お前もタイヘンだな~。」
ハルはそう言いながらちらちらと俺のカバンを気にする。
「なんだよ。」
「ん?なんでもねーよ?(笑)」
するとハルが、俺にずいっと顔を近づけた。
「そうだ。タイヘンついでに、心霊スポットいかねえか?」
・・・・・
「ハア?」
「心霊スポットだよ、心霊スポット!!」
「・・・イヤ・・。アリエナイから。
つかタイヘンついでにって、なんのついでだよ・・・
ついでじゃねーじゃん。
思いっきりそっちが主役じゃん。
俺のタイヘンがついでみたいになっちゃってんじゃん!!」
「そうじゃんじゃん言うなよ。
お前もそろそろ心霊スポットの一つや二つ制覇しとかねーと・・・」
「し、しとかねーと・・なんだよ・・・」
ハルはにやりと笑った。
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「モテないぞ。」
「んなっ!!・・・大きなお世話だっつーーの!!」
「ははっ(笑)」
「別に世の中怖いもの知らずな男が好きな女ばっかであふれてるわけじゃ
ねえだろ。」
「や、フツーにチキンよりはそっちのが良いだろ。」
「・・・う、うっせーーー!!」
「わかったわかった。じゃあいつもどおりのメンツで行ってきます。」
「おうおう、行って来い行ってこ・・・」
・・・・いや、ちょっと待てチキン(俺)。
お前朝、こう言わなかったか?
『さあ、今日こそビビリ卒業!!』
・・・いつもいつもこうやって逃げてるが、今日の俺は一味違うぜ。
俺は・・・
ビビリを卒業するんだッ!!!!!!!!
「ハル!!!」
「ん?」
「俺も行くわ、そのすぃんれいスポット。」
「・・・(笑)ビビリすぎだろ。」
「びびってねえよ!?」
「いやだって今すぃん・・・」
「そんなことはどうでもいいんだよ!!ほら早く学校行くぞ!!
チキンは日に弱いんです!」
ドンッ
「あだっ、分かったよ。」
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「で、メンバーは?」
「え?」
「メンバーだよ。そういえば俺聞いてなかったなーと思って。」
「ああ、そうだったな!」
ハルは胸ポケットを探り出す。
おいおい、本格的だな・・・。
そして、紙を横目で確認すると、笑顔で言った。
「誰でしょう??」
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「よし、じゃあこのメンツに話を聞きに行くか。」
「いってーなァ・・・殴らなくてもいいだろ・・・」
「この風間って誰だ?」
「ん?ああ、生徒会会長だよ。お前も見たことぐらいあるだろ?」
「んー?・・・」
「ほら、眼鏡かけて、パッツンの。」
「あああ!!鼻の横にほくろあるアイツか!!」
「そうそう!!」
「この前駅前のパチンコ店前でビラ配ってんのみたわ。
アイツだったのかー。」
「いやソレ見ちゃいけないやつだろ・・・」
「ハル!!」
「ん?」
「この白井 麗・・・・て、女の子だったりすんのか?」
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「いや、白井は男だぞ。」
ズコッ
「んだよっ!!紛らわしいんだよッ!!!」
「何女欲しいの?今から誘ってこようか?」
「そんな簡単にいきたいって女の子見つかるわけねえだろ?」
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何だ この女の子の集団は。
「んなあ、お前はどの子が良い?」
「・・・ハル・・・お前・・」
「ん?」
コイツ絶対将来ホストだな・・・・
「いや、なんでもない。」
でもこの中から選べって言われても・・・
ふぃに、右端の子と目があった。
その子はぱっと目をそらし、手に持っていた本を持ち直した。
・・・ヤバイ、かわいい。
俺は小声でハルに話しかけた。
「なあ、ハル、あの子の名前なんていうの??」
ハルも「ん」と小さな声を出して俺が顎をくいっと動かしたほうを見る。
「ああ、あの太った子?あの子はブ・・」
「ちゃうちゃうちゃうちゃう!!!!一番右端の子だよ。」
「は?(笑)や、だからブ」
「ちーーげえええって!!あの、本持った子だよ!!」
「は・・?」
ハルの顔が真剣な顔に変わった。
「お前マジ、何言ってんの?そんな子いねえじゃん。」
「は?・・・お前こそ、何言ってんだよ、ほらいるじゃん、右端に。」
「いねえって。からかうなよバカ」
・・・・は?
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マジで見えねえの?
ハル。
その女の子はずっとうつむいている。
確かに、いる。
いる。
「ハル、俺ちょっとトイレ・・・・」
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バシャバシャッ
俺は何度も顔を洗った。
「ぷはっ・・・。」
・・・・なんだったんだ・・?・・・・さっきの・・・。
俺が鏡に目を移すと、
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「うわっ!!!!!!!!!!」
さっきの女の子が俺の真後ろに立っている。
ドサッ
俺はふりかえりざまに地面にひざまずいてしまった。
「な、・・・・え?」
女の子は俺に手を差し伸べた。
「え、・・・いや、ごめん、俺手まだ濡れてるから・・・」
女の子は首を傾げた。
「あ・・・・いや、一人で立てるから、大丈夫。」
俺が洗面台をつかんで立ち上がると、女の子は本を俺に差し出した。
「ヘ?」
え、なに??
女の子は何も言わずに、ただ俺に本を差し出す。
「・・・・もらッ・・・て。いいの?」
俺がそう言うと、女の子は本で俺の頭を殴った。
バシッ
「いてっ!!!」
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「え、なに!?なんなんだよッ!?」
つか、いってえ・・・・
マジで、いてえ・・・
そう思って腕の隙間から見えた女の子の顔は、
凍りつくほどに豹変していた。
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俺はそのまま気を失い、気がつくと保健室だった。
「ん・・・・」
「大丈夫か?!」
「・・・ハル・・・・」
「お前、男子トイレでなにやってたんだ?」
「・・・いや、あの・・・」
「それとコレ!!」
「え?」
ハルが俺に手渡したのは、あの女の子が持っていた本。
「!!!・・い、いらねえよ、そんなの!!」
「は?・・・いや、いらねえっていうけど・・・・
コレ、お前のだろ?」
「・・・んなわけねえだろ、何言ってんだよ、お前。」
「いや、お前こそ何言ってんだよ。お前コレ朝も持ってたじゃん。」
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「は?」
「はじゃねえだろ。お前のカバンからはみ出してたぜ。」
「んなわけねえだろ!!!!」
「っ!!・・・何、怒ってんだよ・・・」
「・・・・わりい。」
「いや・・。お前も、ゆっくり休めよ。
最近疲れてたんだろ?」
「ああ・・・。」
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俺はためらい気味に、本を開けた。
中は以外にも写真アルバムだった。
「なんだ、アルバムじゃん!!」
「!!勝手に見んなよ、ハル!!」
って、隠す意味だよな・・・。
そして2ページ目で、俺の手は止まった。
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あの女の子がいる。
写真にうつってる。
「こ、この、子・・・・」
「ん?・・・あっ!!純花!!」
「えっ!!ハル、この女の子のこと知ってんの!?」
「や、知ってるもなにも・・・・。」
「なん、だよ」
「俺の元カノだよ。」
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「げっ、マジ!?」
「げってなんだよ、げって!!」
「わりいわりい。はは。」
俺が笑うと、ハルも笑い飛ばすようにこう言った。
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「ついこの前死んだけどな。」
作者じn
怖くないですよねスイマセン(泣)
でも実際に体験したこのチキン君は本当に怖かったそう。
私も霊感とか無いほうだけど、いつか
見えるようになっちゃうのかな・・。
でも話が途中で意味不明なんですよね。
そこらへんは皆さんの想像を聞かせてもらえたらなと!!