あれは、中1の夏休みでした。
いつものように、夜更かししてケータイをいじっていました。
11時頃でしょうか。急に、「ぎゃあああああああああ ぎゃあああああああああああ」
という叫び声が、断続的に聞こえてきたのです。
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その瞬間は、恐怖で、心臓がどくどくどくどくいっていました。
しかも、よく聞いていると、その叫び声は、ちょうど、高速で移動する救急車の音のように、遠ざかったり近づいたりしていました。
ふつうの人のなせる技とは思えません。音の遠ざかる速さからして、救急車より速いスピードで、移動していることと推測できました。
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車で移動しながら叫んでいるにしても、エンジンの音はしない。自転車にしては速すぎる。そして、動物の声でもない…あれは、人間の声でした。
その日は、しばらくしたらその声は止み、安心して眠りにつきました。
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次の日も、同じように夜更かしをしていました。
まさか、今日はないよな〜、と思っていたら、寝てしまいました…
そして、次の日目が覚めて、母親と話をしていたら、「昨日の夜中、変な叫び声がしてたんだよね」と母親がいいました。
え、まさか昨日も叫び声が…?と思い、ビクビクしながら、今日も遭遇しませんようにと、その日は早めに床につきました。
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「ぁぁあああ… ぎゃあああああああ ぎゃあああああああああ」
その声に、私は飛び起きました。
またか…と、ドキドキしながら、目をあけました。
止むまでまっておこう、とおもったのですが、そのとき、私は好奇心をもって、この叫び声の主は、なんなのか突き止めるため、障子の隙間から覗くことにしたのです。
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すこーしだけ、障子をあけて…
みると、おじいさんと思える人が、あり得ないぐらいの高速で、走りながら、叫んでいるのがわかりました。
たった一昨日亡くなった、近所のおじいさん。
そのおじいさんは、特徴的な顔をしていたので、すぐわかりました。
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私は黙って障子をしめました。
なぜ、叫んでいたのかは全くわかりません。ですが、たいそう苦しんで亡くなったのだろう、ということはわかりました。
その日以降、今に至るまで叫び声は聞いていません。
きっと成仏したのだと思っております…
でも、その時は本当に怖かったです…
作者Y-mi
こちらも実話です。人生で一番怖かったかもしれません。