短編2
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幽霊の手を握ってました

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私が子供の頃、雷が鳴るとよく停電していました。

ある日の夜、姉と一緒にお風呂に入っていた時、突然真っ暗になりました。

「きゃー!」

停電でした。

その頃の私にとって、家中の電気が突然消える事は、ものすごく恐怖でした。

しかも、お風呂に入っている時なんて最悪です。

真っ暗で何も見えない。

「こわ~い!」

怖くて目を瞑りました。

そして、姉と手を繋ごうと思い、真っ暗な中、両手で手探りしました。

すると、すぐに右手が手を触ったので、私はその手を掴み、握りました。

もう片方の左手も、手を触ったので、その手も握りました。

ぎゅーっと握ると、姉もぎゅーっと握り返しました。

私は、両方の手を握っていたので、ひとまず安心しました。

しかし、その時の停電は長く、なかなか電気が点きません。

左手で握った手が、指の力を緩めて離したそうな感じがしたので、

少しイラっとして、

「このままでいて。」と言いました。

すると動きを止めて、仕方なく私に握られていました。

しかし、時間が経つに連れて、何かがおかしいと思い初めました。

左手で握っている手が、姉にしては大きい。

そして、冷たい。

体温が全く感じられない。

変だ・・・。

しかも、姉の気配は私の右側・・・。

時間と共に冷静になってきて、別の意味で怖くなった。

それと共に急に身体が冷えて、寒くなってきた。

・・・やっぱりおかしい。

私は、握っていた左手を、さっと離した。

その瞬間、その手が一瞬動いたように感じた。

だが、その直後、やっと電気が点いた。

・・・やはり姉は、私の右側に立っていた。

私の左側は壁だったが、怖くて見れなかった。

それでも姉に確認しようと思い、

「私と両手握ってたよね?」

と聞いてみた。

「え?片手しか握ってないよ。なに、怖~い!」

と言い、姉は逃げるようにお風呂場から出て行ってしまった。

私も怖くなり、慌ててお風呂場から出た。

その時、後ろの左上の空間が、ゴーっと音を立てて渦を巻いている様に感じて、更に怖くなった。

姉の手だと思って握っていた手が、姉では無かったなんて・・・。

左手で握っていた手の感触が残っていた。

あれは大人の女性の手だった。

普通に柔らかかったけど、冷たくて、無機質な人形の手の様だった。

考えたくなかったけれど、私は停電の間、ずっと幽霊の手を握っていたのだ。

ホラーで壁から手が出てくる話はあるけれど、その手を握った話なんて聞いた事が無いですよね?

今思い出してもゾッとします。

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コメントの書き方分かってなかった、ごめんなさい。

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その時の幽霊の顔
ちょと困った顔してたかもしれませんね

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