山形県で最も有名な心霊スポットです。
実害も、多く、事故っただの、死んだたの、呪われただの、噂が絶えない場所です。
自分もその体験をするまでは、たたの噂だと、思っていました。
滝不動には、3つの関門があります。
1つ目は、トンネル
よくありがちな、トンネルに入ると、乗り物は、エンジンがかからず、懐中電灯や、携帯も使えなくなる。
2つ目は、山道
トンネルを抜けた先の山道。
街灯は、ぽつぽつあるが、光が弱いのか、やたらと暗い。
そこには、着物を来た女性がいる。
不気味なのは、振り返らないと見えない。
通る時には、何も無かったのに、振り返ったり、バックミラーで、後ろを確認した時にしか、現れない。
3つ目は、首なし地蔵
ここまで来れば、滝不動は、目の前。
滝不動に行くためには、階段を使って降りる。
その階段の中腹に首なし地蔵は、ある。
そこでは、地蔵の前で、一礼をしなければならない。
やらなければ、永遠にその中腹を、行き来することになる。
この関門も、諸説あるらしいのですが、
今回は、トンネルでの話。
自分が高校生の時、面白半分で、先輩たちと、滝不動に行くことに行った。
単車3台で向かい、自分は、バイクの後ろに乗せてもらった。
トンネルまで来ると、先頭の先輩が、バイクを止め、降り、エンジンまで、切った。
「試してみようぜ。」
3台共、エンジンを切っり、「せ~の」でエンジンをかけた。
かかった。
「かかるんかい!アッハハハ。」
先輩たちが、笑っている時、自分は、違和感に気づいた。
トンネルの照明が、暗くなった気がした。
注意して見ていると、ゆっくりと光が弱くなっていた。
その事を先輩に話すと、理解してくれた。
不気味さも相まって、戻ることになった。
が、
先頭の先輩がエンスト、中型バイクの走り出しは、コツがあり、初心者は、よくエンストする。
「ダッサ!エンスト~!」
ギュ~ン……
ギュ~ン……
残り2台も、エンジンが止まった。
バイクのライトが消えてやっと、気づいた。
トンネルの照明は、消えかかっていた。
「マジかよ!エンジンかからねぇよ!」
3台とも、鍵を回しても反応すらない。
「おい!今俺の首に何か、付いてないか!」
先輩が、首を指差しながら言った。
暗くてよくわからない。
何も付いていないように見えるが、
首筋の色がどんどん変わって行くのがわかった。
「一先ず、バイク引いて、トンネル出るぞ!」
トンネルから出ると、バイクのエンジンが、勝手にかかった。
様子のおかしい先輩と運転を代わり近くのコンビニまで行った。
先輩の首筋は、黒く変色し、頬の一部まで広がっていた。
アザなのか、うっ血なのか、火傷なのか、
念のため、病院へ行ったが、原因は、全く分からなかった。
先輩が言うには、痛みは、ないが、ひどく冷たいらしい。
違和感を感じた時も、凄く冷たい手で触れられたような気がしたと言う。
結局、何の影響もなく、十数年経ち、
アザは、薄くなったものの、消えては、いない。
むしろ、残ったアザは、人の右手の形で残っている。
作者赤屍
先輩には、子供がいるのだが、
子供の首筋にも、アザがある。