自分が働いているとある、オモチャ屋の話。
新人の女の子Aさんがアルバイトで入った。
明るく、元気もよく、子供うけもよく、
仕事もできた。
が、時おり、何もない場所を見つめたり、
挙動不審な行動をとっていた。
ある日、その子が、接客をしていた。
自分は、作業をしながら、それを見ていた。
Aさん「ごめんなさい。そちらの商品は、人気で現在品切れになります。近いうちにまた、入るとは思います。」
お母さん「そうですかぁ。さっちゃん今は無いんだって。また、今度買いに来よう。」
さっちゃん「うん、わかった。」
Aさん「さっちゃんごめんね。」
さっちゃん「大丈夫だよ。お姉ちゃん。」
Aさん「お兄ちゃんもごめんね。」
さっちゃん「しんちゃんって言うんだよ。」
Aさん「そっか、しんちゃんって言うんだ。お姉ちゃんとお買い物来ていいね。」
Aさん「今度お父さんと、来てくれるの?ありがとう。さっちゃん、しんちゃんまたね。」
子供にもちゃんと、声をかけてやっぱり仕事できるなぁ。
なんて思っていると、さっきのお母さんが勢いよく、走ってきて、怒鳴られた。
お母さん「この店は、なんなの!!ふざけているの?!」
店長出せと、かなりの激怒。
場所を変え、詳しく聞くと、しんちゃんは、いないと言う。
正確には、いた。
しんちゃんと、お父さんは、3ヶ月前、事故で死んでいるらしく、
それを、Aさんにからかわれたと、激怒していた。
お母さんに必死に謝り、最後まで、怒っていたが帰っていった。
Aさんに話を聞こうと、休憩室に行くと、Aさんは、青い顔をして、座っていた。
Aさん「すみません!」
Aさんは、霊が見えるらしい、が、それが実際の人なのか、霊なのかが、判別できないらしく、時おり、こういう事態が起きるという 。
数日後、Aさんは、体質が合わないという理由で、仕事を辞めた。
別れ際、彼女は、忠告してくれた。
「店内で、黒い影を見かけたら、それにだけは、近づかない
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でくださいね。」
作者赤屍