あれは確か、高校に入ったばっかの頃でした。
頻繁に金縛りに合うようになり、困っていました。
変なものはよく見るけど、金縛りだけは本当に苦手で自由が利かない分目を開けるのが怖くてずっと閉じていました。
そんなある日、私は金縛りを解く方法を見つけました。
体を左右どちらかにグッと力を入れ無理やり寝返りを打つと、金縛りが解けさらに重たい空気もなくなることに気づきました。
それからは金縛りに合う度、全力で寝返りをうち金縛りから開放されていました。
ある日、いつものように金縛りになり何を思ったか目を開けてみました。
すると、見慣れた天井があり安心して足元を見ると
黒い人影が立っていました。
だらん、とうなだれてて顔は見えませんが女の人なのはわかりました。
その影から目が離せないまま
何で目開けてもうたんや!と自分に苛立ち
体に力を入れ金縛りから開放されようとしました。
が、解けません。空気がどんどん重くなり息苦しさを感じました。
頼むからさっさと解けてくれ。と願いながら力を入れていると耳元で
もう、効かないよ。
とガサついた声が聞こえたと同時に気を失ったのかまた寝たのか
起きた時には朝になっていました。
夢なんやろかと思いながら歯を磨きに洗面所へ行き鏡を見て驚きました。
耳から首にかけてアザの様なモノができていたのです。
それ以来、その変な影は見なくなりましたが、その代わりに耳元でよく笑い声が聞こえるようになりまし
作者とおおみいいあきや