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短編2
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「お前も来い。」

俺はつい最近2つのタイムマシンを作った。

2台でセットだ。

機能を二分することで従来より小型化した。

その機能というのは・・・。

インターホン「ピンポーン。ピンポピンポーン。」

・・・おっと客(B)だ。

A「ふふふ、来やがった。」

俺はヤツが嫌いなんだ。

何故かって?

ヤツは昔、俺の論文を奪って発表しやがったからな。

砂を噛み、目から血が出るような思いで研究したのに・・・。

気づいてないとでも思ったか。

今日ヤツに復讐をする。

「タイムマシンに乗っけてやる。」と言ったらすっ飛んできたよ。

思い知れ。

ヤツは亡くなったおばあちゃんに会いに行きたいらしい。

のび太かお前は。

タイムマシンを1台貸してやったよ。

喜んで過去に飛んでいった。

笑顔でバイバイしてやったさ。

さて、まだ話足りないな。

ええと、何の話だっけ?

ああ。

分けた2つの機能ね。

過去に行く機能と未来に行く機能だよ。

そう言ってAは不敵に笑った。

・・・。

読者のみなさん。

Bがどうなったか気になりませんか。

ここからは大日本異端怪談師の私がお話ししましょう。

Bがおばあちゃんに会いに行きたかったというのは本当です。

無事再会を果たしました、泣けますよね。

ただね。

目的が一つとは限らないわけで。

過去に行くことを最初は躊躇いました。

「過去」に自分が二人存在することになります。

どうやって生活していきましょう。

おばあちゃんはもうすぐ亡くなることになってますから頼れません。

両親はBのこと信じないでしょう。

「まぁ、なんとかなるやろ。」と。

リスクを負ってもやりたかったもう一つのコト。

子供時代のAを殺すことです。

人を過去に閉じ込めようとする悪党ですよAは。

Aはね、Bの研究所から高価な薬品をいくつも盗みだしたんですよ。

研究所のみんなで必死に作った資金で調達したんでしょうに・・・。

「俺は盗んでない。」とAはシラを切りました。

証拠を突きつけたにも関わらず、表情一つ変えませんでした。

だからBは彼の研究成果を横取りしました。

資金はBが出したようなもんでしたからね。

そのすぐ後、Bはタイムマシンの話を聞きました。

ご丁寧にAがBに話したのです。

すでに知っていたわけですね。

そこでBは考えました。

過去に行けば、勝ち逃げできると。

喜んでタイムマシンに乗ったわけです。

「さぁ、おばあちゃんに挨拶も済ませたし。」

「子供時代のAをうまいこと殺りますか。」

・・・。

Bが過去に旅立って10日後。

ある研究所で全身から血を噴き出し、急に白骨化した変死体が出たというニュースが走ったそうです。

Concrete
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