さて、此れは僕が高校二年生の時の話だ。
季節は春。
一学期の初め。
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・・・・・・・・・。
二年生教室の前。
其のクラスの振り分け表には、僕達三人の名前がハッキリと書かれていた。
「やったな。」
「うん。」
「修学旅行、一緒の班になれるね。」
上から薄塩、僕、ピザポの順だ。
去年は薄塩だけ別のクラスだったが、今年は三人一緒のクラスになれた。
薄塩、脱ぼっち。
「席、近いと良いな。」
「最初は名前順だし、バラバラだろ。」
「どうせ今日は授業無いだろうし、席替えして貰おうよ。」
ワイワイと話をしながら教室に入り、人混みの外から座席表を覗く。
「あ、俺、一番前の席だ。」
「見えない。」
「加藤が三人も居るんだが。」
「見えない。」
上から、ピザポ、僕、薄塩、僕の順である。
キーンコーンキーンコーン。
予鈴が鳴った。
「・・・そろそろ始まるな。席、行こう。」
「担任誰だろ。」
「少なくともあの骸骨は嫌だな。」
「ごめん、僕の席何処。」
「三列目。後ろから二番目だな。」
「ん。有り難う。」
陽射しが、丁度良い加減で差している席。
着席すると仄かに暖かい。
僕は新しい席で大きく伸びをした。
「其にしても・・・後ろは誰なんだろう。」
前には見知らぬ女子が座っているが、後ろの席には誰も居ない。
荷物は置かれているから、登校はしているんだろうけど・・・。
結局、座席表も録に見られなかったしな。
・・・まぁ、良いか。正直どうでもいいし。
僕は鞄から文庫本を取り出し、ページを捲り始めた。
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・・・・・・・・・。
「あれ、紺野、此処の高校だったのか。」
「・・・・・・うん。」
後ろから唐突に掛けられる声に、僕が驚くのは、此の少し後。
作者紺野-2
どうも。紺野です。
やっと進級いたしました。
連休の宿題を今片付けてます。
事務連絡的な何かです。
次回から新しい話に入ります。
宜しければ、お付き合いください。