短編1
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開かずのトイレ

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これは私が通っていた、とある高校の開かずのトイレの話です。

私の学校にはトイレがたくさんあり、その中の一つが南京錠がついていて開けることが出来ないそんなトイレがあります。

そのトイレのドアにはガラスがついていて中の様子が見える変わったトイレです。

普通はスリガラスがついている筈なんですが、そのトイレだけついてないのです。

ある日のことです。

トイレの中の一つの個室のドアが一日経つごとに開いていくのです。

それだけならば、「古いドアだから勝手に開いていくから仕方ない」で片づけられるのですが。

霊感の強い子が見るとドアの陰から細長い指が見えるそうです。私はそんなに霊感が強い方ではないのですが、私でもわかります。徐々に日を立つごとに開いていくドアに指、掌、肘、といった順番に出てくるのを。

でも、そこまで出てドアが閉じるのです。そこから先は出たくないかのように。

そして、私が高校を卒業する時、開かずのトイレが開いていました。

中から声が聞こえました。「う・うう・う」という声が。

そして、次の日、クラスの女子が変死体となって開かずのトイレで発見されました。

原因は未だ不明となっています。

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