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中編4
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新しい友人

これは、まだ俺が上京して間もないころの話。

まぁ、地方出身の苦学生って奴で一浪して漸く入った大学で、

知り合いなんかもあんまりいないって状況だったんんだけど、

6月のある日、講義でたまたま隣に座った、K君って奴としゃべる機会があって、

昼飯でも一緒にってな感じの流れで飯食うことになったんだ。

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なんかいろいろ雑談したんだけど、

そしたら、K君が不意に心霊スポットの話をしだしたんだ。

まぁ、正直俺はその時、幽霊とかなんとか、まったく信じてないつか

まぁ、あたりまえっちゃ当たり前だよね・・・。

いい年こいて、霊って。

それに、毎日の生活で結構いっぱいいっぱいだったころだったし、適当に聞いてたんだけど、

そもそも、その話の内容も、K君の兄貴が、

その地元の何とか峠の、××公園で幽霊を見たとかって話で・・・。

まぁ…ぶっちゃけ、よくあるちゃよくある話じゃん。って思ったのね。正直。

でも、あんまりK君がしつこくいうから、

俺もつい、そんなら今度いっぺん行ってみようか?っていっちゃんたんだよね。

そしたら、なんかK君が急に喜んじゃってさ。今夜兄貴も誘って3人で行こうって言いだしたんだよね。

でもまぁ、正直肝試し、男3人でいってもなんもおもしろくなさそうだなっておもったけど

まぁその日、ちょうどバイトもなかったし、特に用事もなかったからさ、

いっちゃった手前しょうがないから、付き合うかと、

帰ってもやることねぇしと思ってさ。

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夜の9時過ぎ

K君がシルバーののスカイラインで迎えにきたんだよね。

まぁK君は結構ボンボンらしいって聞いてたけどやっぱちげなーってこれで女で乗ってたら盛り上がるだろうに・・・

てなこと思いながら…。

で、まぁ、旧道を通って××公園を目指して走ってたんだけど、

そしたら急に雨が降り出してきてさ、ちょっと気味がわりぃなっておもってたんだけど…。

ヴゥーヴゥー

その時不意に携帯がなってさ、

おれちょっとびくっとなったけど、なんかびびりって思われるのも何なんで、平静を装って出たんだけど。

ピッ

おい、Mだけど、今何してんの~。ひましてるなら飲みにでもいかねぇ?

Mは、俺とは違って、

K君と同じ付属校出身で新歓コンパ以来なぜか馬が合って時々遊んでる奴なんだけど。

あ、俺いまK君と一緒に○○峠にいるんだけどさ…。

○○峠?は?こんな時間に?

K君とK君の兄貴と三人で××公園に肝試しに行こうってことになってさ、

今向かってるとこなんだけど、

はぁ?あれ…Kの兄貴って…。

ブツ

あれ?

その時なんか急に電話が切れて、かけ直そうとしたところで

そしたらちょうど、車が××公園についてさ。

夜の公園…。

まぁ、当然ちゃ当然なんだけど、人っ子一人いないし、

おまけにしとしと、気持ち悪い雨がふてってさ・・・。

傘も持ってないし、もう肝試しとかやめて、

帰りたいなって正直おもってたんだけど、

ずっと押し黙ってたK君が、じゃぁいこうかって外に出ていくもんだから俺もつられて

外にでたんだよね。

ふたりともずぶ濡れになってさ、今考えたらこれもおかしいんだけどさ。

二人で懐中電灯で照らしながら。トイレとか、遊具の周りや、お社みたいなとこもあってさ、

でも、その間中なんか、変な感じというか…。

基本二人ともしゃべらないんだけど、Kが、時折よく聞こえない小さな声でなんかしゃべってんだよね。

最初はなんて言ったんだろうって聞き取ろうとしたんだけど、ほんとに小さな声でさ。

全然内容が聞き取れないの。

そんで、こいつ俺を怖がらせようとしてわざと変なことしてんのかなってちょっと思ったんだけど、

あんまりにもそれが長いから、

だんだん、俺、怖くなってきてさ、変な悪寒までしてきてさ、

寒いって季節じゃないし、むしろその日は蒸し暑いくらいだったんだぜ。

でも怖がりって思われるのもいやだから

平気なふりしてたんだけど。

3、40分くらいたって、とうとう我慢できなくなってさ。

K君。もう、結構いろんなとこみたし、雨も止まないからそろそろ帰らない?

そうだね。もうそろそろ帰ろうか。

で、K君と一緒に車に乗って帰ることにしたんだよ。

体を拭いてから車に乗ったんだけど、

びしょ濡れのせいか、なんかこう震えがとまらなくなっちゃてさ…。

帰りの車中も、会話がなくてさ。あんまりおしゃべりする気分じゃなかったし、

それに、そんなに親しくもない間柄だからしょうがないっちゃしょうがないけど。

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ずっと押し黙ってるのがだんだん苦しくなってきて、

何かしゃべらなきゃと思って。

あ!でも、そういえば、K君の兄貴こなかったね。

やっぱり天気悪いしすっぽかされたんかな?、

酷いよね~。連絡くれれば俺たちも行かなかったのにな…ハハハ。

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ヴゥーヴゥー

その時、俺の携帯が鳴った。

ピッ

おい、俺だ。Mだ。急に携帯切るなよな~。

あのさ、さっきの話でちょっと気になったんだけどさ、K

の兄貴と一緒にって言ったよな…。

それ妙なんだよ…。お前は知らないと思うけど、

Kは双子で兄貴の方は、3年前、○○峠で事故にあって亡くなったんだよ。

結構な事故だったから新聞にものってたぜ。

だからKには今兄弟いないはずなんだけどな…。

え???

その時K君がぼそっと言った

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なにいってんのさ…。

さっきから、ずっと一緒に居るだろ。

今だって後ろに座ってるじゃないか。

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これぞ、正統派な怖い話!ゾッとしたー

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