この話は今も解決していない。
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「おーい」
親友のAが話しかけてくる。
時間は学校が終わり、みんなが帰る時間。
こいつは少し出るのが遅いので先に俺が学校を出る。
後から来るAはいつも大声で俺を呼ぶ。
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「お茶」
こいつはバカでもある。それがAの好きなところでもある。
たわいもない話をする、いつものいつもどおりの変わらない帰り道。
「あのさー、ちょっとお願いがあるんだけど、」
Aが話しかけてくる。
「なんだよ」
そっけなく返す。
「俺がオカルトマニアなの知ってるよな。」
怖い話にありがちだが、こいつは結構なオカルトマニアである。
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「それでさ、今度の日曜、みんなで×〇製薬の廃墟に行かね?」
×〇製薬とは、以前トラブル(霊的)があり、潰れてしまった会社である。取り壊しの話が何度も出たが、何かしら(霊的)あり、いまもボロボロの状態で残っている。
「えー、めんどくせー」
だが、Aはキラキラした目でこういう。
「みんなで行けば怖くない!」
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話が勝手に盛り上がり、みんなで行くことになった。メンバーは、俺、A、E、M、Sの5人。
いざ来てみると何か異様な雰囲気が漂っている。
A「そいじゃー行くかー」
Aはズンズン進む。
正直ついていけないよなー、なんて話をしていた。
ロビーはボロいが、ソファーはそこそこ綺麗だった。
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怖いという、EとSはロビーに、残った。
俺とAとMは奥に進んでいく。懐中電灯は5人1本ずつで5本。進んでいく3人は3本であたりを照らす。
M「懐中電灯って結構明るいのな」
どーでもいい話をしながら奥へ進むと、[実験室]と書かれた部屋があった。
A「おいおい雰囲気出てるぞ」
こいつはなんで楽しそうなんだ。
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だが、実験室なんてそうそう簡単に開けれるものじゃない。
A「こういう時のために、キーピックを持ってきてまーす。」
M「それって犯罪にならないの?」
A「見つからなきゃ大丈夫だろ」
カチャ
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心地よい音がし鍵が開く。
俺「結構簡単に開けれるもんなのね」
Aは話を無視してズンズン進む。
それっぽい台や、ホルマリン漬けが置いてある。
俺「×〇製薬って何してたんだよ。」
M「それな」
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だが、何も面白いものはなくとんだ無駄足だった。
A「帰るかー」
みんながドアを開け外に出る。
外に出るときに感じた視線は気のせいだろう。
ザッザッザ
足音が壁に響く。
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A「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
shake
俺、M「なんだ!!」
A「キーピック落とした...」
俺、M「殺すぞ!!ビックリしただろうが!!」
イラついた俺とMは、足早に歩いた。
俺「さっさと取ってこい、先に行ってる」
Aは猛ダッシュで実験室に戻った。
「見つけた」
実験室からAのでかい声が聞こえる。
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その瞬間、Mは俺の手を引き猛ダッシュでロビーへ行った。
俺「何何何!?」
Mの顔は青ざめていた。
ロビーのEとSにでかい声で
M「早くここから出るぞ!!俺達をつけている奴がいる!!」
EとSは何が起こったのか分からず、Mの気迫につられ一斉に猛ダッシュで×〇製薬から出た。
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その日は皆、一目散に家に帰った。
Aを抜いて
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次の日、学校にAの姿は無かった。
4人は昨日の話は一切し無かった。皆何かを感じていたんだろう。
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M「ちょっと話がある」
Mは人気のない所に俺を連れていき、ポツリポツリと話し出した。
M「お前さ、実験室から出るとき視線感じたろ」
こいつも視線を感じていた。
M「それでさ、Aが忘れ物取りに戻ったろ。
あの時からつけてる奴がいた。」
あの時、Mが手を引っ張ってなかったらどうなったことやら、Mに心から感謝した。
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M「っていうのは嘘w」
俺「はーー?怒」
こいつは何を言ってるんだ。
M「みんなを怖がらせようと思ってさw」
こいつはクソ野郎だった。
ただ、
その話をするMの目は笑っていなかった。
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M「後ひとつ、もうAには会えないと思う。」
俺「どーせそれも嘘なんだろ!」
苛立ちを覚える。
M「嘘だと思ってくれても構わない。ただ、」
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M「俺達が聞いたAの「見つけた」って声、Aの声じゃ無かったぞ。」
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Aは今でも見つかっていない。
作者糸
久しぶりの投稿でなれませんが、間違いがあったらご指摘下さいますようお願いしますm(_ _)m