俺達の学校には、「お泊り会」っつうのがあってさ、
まあ、簡単に説明すると、
nextpage
部活をする
学校(体育館)で寝る
nextpage
これだけ
でも、中学生だった俺達は、胸が破裂しそうなぐらい楽しみだった。
まあ、お泊り会が出来るのは、うちの男子バレー部が少なかったからできることらしい。
nextpage
まあ、そんで、少ない部員(五人)で話が盛り上がること盛り上がること。
「あいつのパンツさげよーぜw」
「枕投げとか良いんじゃね」
そんな話をしていたら、
「こっそり学校探検ヤラネ」
nextpage
そんな話を中学生が却下するわけもなく、
「やろーぜやろーぜ!!」
学校探検に決定した。
nextpage
当日
部活が終わり、いよいよお待ちかねのイベント
学校探検は、みんなが寝たふりをし、先生が消えたところでやる予定だった。
先「早く寝ろー」
「そうだそうだ早く寝ろーw」
「おいww」
楽しくてしょうがなかった。
nextpage
照明が消える。
5分…
10分…
「先生消えた?」
中学生達が動き出した。
「よし、それじゃーシュッパーツ!」
学校探検が始まった。
「最初どこ行く?」
当時バカだった俺達は、ノープランだった。
「とりあえず音楽室だろ」
nextpage
音楽室のベートーヴェンの絵が笑い出す…
とか、妄想していたが、そもそもベートーヴェンの絵自体無かった。
「次だ次」
nextpage
「トイレだろやっぱり」
1階のトイレ(女子トイレに入りたかったが、中学生のプライドが許さなかった。)から3階のトイレまで全て回った。
そこから、全ての部屋を回った。
雰囲気があるものの、何も出ず、皆、少しずつ活気がなくなったいった。
「次で最後だな」
nextpage
「第二音楽室」
この存在を忘れていた。本当にバカだった。
ここは職員室の上でもあり、二重で怖いという
最高のへやだった。
ガチャ
「なんもねーな」
やはり、この学校に霊なんか居ないらしい。
そう言えばそんな噂も聞いたことない。
帰ろーぜ。
そんな雰囲気の中
「おい、あそこにドアがあるぜ」
nextpage
暗くてよく見えなかったが、良く見ればドアがある。
「行くぞ」
皆が息を殺してドアに近づく…
ベバァァァァァン!!
「うわぁぁぁぁ。」
5人のうちの一人がピアノにぶつかったらしい
「ヤベーよヤベーよ」
皆がアワアワしていると、
「コルァァァァァ!!」
先生にバレてしまった。
nextpage
先生に死ぬほど怒られた俺達は、半泣きになりながら布団に入り、いつの間にか寝ていた。
…………
あれから何日か経ち、授業をする俺達
あの夜、1番怖かったのは先生だよなw
なんて話をしていた。
次の時間は音楽
nextpage
第二音楽室へ向かう
「あの夜のこと思い出すわー」
「つーか、ピアノにぶつかったやつ誰w」
誰も俺だと言わない
俺じゃない俺じゃない
nextpage
結局誰がぶつかったのか分からんが
幽霊だとしたらとんだ迷惑だよw
笑い話で済めば良かったのだが、
音楽室をよく見ると、ドアなんてどこにも無かった。
そして、「ドアがあるぜ」
なんて言った奴は居ないらしい。
1人多かったみたいだな
作者糸