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3年前に転校していった友人から手紙が届いた・・・
「久しぶり!今度うちに遊びこいよ!
田舎だけどいいところだぞ~」
まぁざっくりこんな内容の手紙だった
住所も書いてあったな
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友人の名前は斉藤 裕司
小学校の頃はずっと一緒にいた親友で
中2の時に親の都合?かなんかで祖父の家に引っ越してしまった
そこから手紙を何度も書いたけど・・
「そういえば裕司から手紙が来たのは初めてだな・・」
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夏休みという事もあって
親に了承をもらって、
裕司の家に遊びにく事にした
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裕司の家はかなりの山奥で
バスの1日1本しか通らない田舎らしい
俺はその1本しかないバスに乗り
裕司の家へ向かった
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バスに乗って5時間程
ようやく裕司の住む家に一番近バス停へ到着した
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バス停では裕司が待っていてくれた
「待ってたよ・・・・・・久しぶり・・・」
ただ・・・なんか変だ・・
ずいぶん暗い・・・
「裕司?久々にあったのにどうしたんだ?」
裕司「・・・・・お・・おう」
あきらかに様子がおかしい
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とりあえず、バス停で立ち話もなんだから
裕司の家まで案内してもらうことにした
裕司の家には林の中を通っていくらしい
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歩きながら再度聞いてみる
「本当、なんでそんなに元気ないんだ?
新しい学校・・うまくいってないのか?」
裕司「・・・いや・・・
最近家で変なことあってさ・・・」
「変なこと?」
裕司「なんかさ、爺さんがこの間死んだんだ・・・
そして爺さんの部屋かたずけてたら、
古い人形見つけてさ・・」
「人形?」
裕司「そう・・・・それからかな・・
家にずっと家族以外の誰かがいる気がするんだ・・・」
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実際俺はそういった怪談話を信用しないんだが
裕司の様子を見ていると、妙に信憑性を感じた
「しかし、あとどのくらい掛るんだ?」
結構歩いたと思う・・
30分?いや、もっとかな?
裕司「あと1時間くらいでつくよ・・・」
「1時間!?」
さすが長旅で疲れている俺にはつらい距離だった
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あたりが暗くなってきた頃
あまり会話が無いまま
ようやく裕司が住む家に到着した
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裕司「ここだよ」
ずいぶんボロい家だな・・・・・
もちろん口には出していないが
正直、ちょっと泊るのが嫌なくらい
ボロ家だった
??「・・・・・いらっしゃい」
家の扉をあけると
一人の老婆が迎え入れてくれた
裕司「あぁ・・・・俺のばあちゃん」
「あ、初めまして、裕司の友達の武田です!」
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軽く挨拶をして、家に入れてもらい
裕司の部屋に入った
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裕司「なぁ・・・・」
「ん?」
裕司が重く口を開いた
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裕司「さっき話した人形の事なんだけどさ・・・」
「あぁ!あるの?」
裕司「見てほしいんだよね・・・」
「全然構わないけど・・・」
裕司「持ってくるから少しまってて・・」
そう言って裕司が部屋から出て行った
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なんか別人と居るみたいだ、
裕司は学校では人気者だった
話は面白いし、明るくて中心的な存在で
正直俺とは正反対な性格でうらやましかった
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襖があいて裕司が戻ってきた
裕司「・・・・これ・・なんだけど・・・・気味・・・悪いだろ?」
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裕司が持ってきたのは古い日本人形
まぁ実際のところ、こういうのは
古い日本人形だと思っていた
「たしかに、気味悪いね・・・・」
裕司「そうだよな・・・・」
「たぶん、人形が不気味だから、裕司が変な風に考えてるだけじゃないのか?」
裕司「・・・・違うんだよ・・本当に誰かいるんだ・・・本当なんだよ・・・」
「わかった、わかった」
とにかく、俺は裕司を落ち着かせて、
話を変えることにした
正直・・・・・
帰りたかった・・・
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ばあ「ご飯ができたよ~」
そういえば・・・・家から出て何も食べてなかった・・
着いてからコンビニ寄ろうと思ってたんだっけ
コンビニなんて無かったもんな・・・・
裕司「・・・・行こう」
なんで飯行く時まで暗いんだよ
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茶の間に行き、
丸い円卓で、俺と裕司が食事をする
ばあさんは庭をホウキで掃除していて
台所でお母さんかな?洗い物をしている
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裕司「ご飯食べたら、風呂はいれよ」
「あ?・・・うん」
風呂はどんな感じなんだ?
正直不安しかなかった・・・
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食事を終え
一旦裕司の部屋に向かう
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「そういえば、おばさんにまだ挨拶してなかったから、
挨拶してくるよ!」
裕司「は?おばさんって?」
「さっき台所に居ただろ?裕司の母さん・・・」
裕司「何言ってんだよ・・・・俺爺さん死んで・・・
ばあちゃんと二人だけど?」
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「え?だってさっき台所で洗い物してたのは?」
裕司「だから台所は誰もいないって!」
そんなはずは無い、確かに人の気配もしたし
食器を洗う音もしていた・・・
ただ、裕司が嘘をついているようにも見えなかった
裕司「・・・・・・・・・・だから・・・誰かいるんだよ・・」
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!?
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ふと・・・誰かに見られている気がした・・・
確かに何か変だ・・・こうして裕司と話をしている間も
誰かがいる気がする
さっきの人形が原因?
まさか・・・・・な・・・・・・
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・・・・オマエガコロシタ・・・
「え?なに?」
裕司「なにが?」
「今、何か言ったか?」
裕司「言ってないけど」
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確かに聞こえた・・・・・
低いしゃがれた男の声だった・・・
お前が殺したと・・・・
裕司が何かしたのか?
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ここに居るべきではない!
きっと良くないことが起こる
そう感じた・・・
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とは言っても、せっかく遊びにきてすぐ帰るのも申し訳なく
今日くらいは泊って行こうと思った
ちなみに・・・風呂は予想通り汚かった・・・
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夜も更け・・・
相変わらず暗い裕司と
昔の話なんかしながら寝床についた・・・・
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真夜中・・・息苦しくて目が覚めた・・・
すぐに違和感を感じた
なんか部屋の様子が変だ・・・・
何かいる・・・・・
裕司ではない・・・・・
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人形!?
なんで?ここに?
・・・・オモエガコロシタ・・・・・
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!?
またあの男の声・・・・
この家は呪われている?
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さすがにやばいと思い、俺は真夜中だけど
家を出ることにした
「裕司!!起きてくれ!!裕司!!」
裕司は全く起きない
というよりは寝息もなく・・・
まるで死んでいるようだった・・・
もちろんこんな時間にバスは無い!
でも、この家には居たくない・・・・・
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俺は誰にも何も言わず、荷物をまとめて
家を出ることにした
裕司が爺さんを殺した?
オマエガコロシタ・・・・
この言葉が引っかかる
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深夜の山道・・・
懐中電灯もなく
明りは月の明かりだけ
これはこれでかなり怖い
ただ裕司の家で感じた違和感はない・・・・
俺は必至で走り、何度も転んだが
やっとバス停まで到着した
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「ここで朝まで待とう・・・」
一体何だったんだ?
あの人形・・・・
お前が殺したっていうあの声
台所の気配
・・・・裕司・・・本当に死んでるみたいだった・・・・
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息を整え、周りを見てみると・・・
俺以外にも誰かいることに気がついた
一人の男・・・・50代くらいかな・・・・
その男が近づいてきた・・・
男「こんばんわ・・・こんな遅くに何してるのかな?」
そりゃこっちのセリフでもある
「いえ、朝までバスを待とうと思いまして」
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男「バスは明日は来ないよ」
衝撃の一言だった
男「ここのバスは1週間に5日しか運行してないんだよ」
「では・・・・あなたは何を?」
俺はこの男を知っている・・・・
どこかで会った・・・・どこだったか・・・・
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男「わたしはな・・・・人を探しているんだよ・・・」
「え!?こんな遅くにですか?」
男「そうだよ・・・・許せない男がいてな
殺してやろうと思ってるんだ」
「なぜです?」
表情までは暗くてよくわからなかったが
声は震えていて、本気だと思った
男「でも、ようやく見つけてな・・・・」
「え??」
そして・・・・その男は後ろに隠し持っていたナイフを
俺に突き刺した・・・・
「・・・・え・・・なんで?・・・」
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気がつくと俺はバスの中にいた・・・・
気がつくと・・・というより
目が覚めた
「夢?」
俺はどうやら、裕司の家に向かう途中のバスの中で
寝てしまったらしい・・・
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「なんて夢だ・・・・」
あの人形・・・・
刺した男・・・・・・
鮮明に覚えている・・・・
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またしばらくして
目的地に到着した
「なんでだよ・・・・」
夢で見た景色
俺が刺された場所・・・
そして夢と同じように裕司が待っていて迎えてくれた
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裕司が夢と同じように俺に話しかける
裕司「待ってたよ・・・・・久しぶり・・」
「お・・・おう」
裕司と林を歩き・・・・
夢で見た景色・・・・
「なぁ・・・・」
裕司「どうした?」
「最近なんか変な事起きたりしてないか?」
裕司「!?・・・・・・・・なんで知ってんだ?」
裕司が驚いたように言った
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「なんか、ここに来る前夢で見たんだよ・・・・」
俺は夢で見たことを裕司に話そうとした
「ん?」
ここで俺はあることに気がついた
俺はただ手紙をもらってここへ来た
なぜ・・・裕司が待ってる?
電話もしてない・・・来る時間や日にち
そもそも来ることすら伝えていない・・・・
じゃあ何故、裕司は来ることがわかってるかのように
バス停にいた?
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裕司「夢?・・・」
この先に行ってはいけない・・・きっとまた殺される
「ご・・ごめん!俺やっぱり帰るよ!」
裕司「どうしたんだ?せっかく来たのに」
俺は裕司の話も聞かず、来た道を引き返した
裕司「おい!まてよ!どうしたんだ?」
裕司が追いかけてきている
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山道に慣れていない俺は、裕司に追いつかれ腕を掴まれた
振り向くと・・・裕司ではなかった
あの男だ!
男「今度は逃がさないよ」
「なんなんですか!?俺が何をしたって言うんですか!?」
男「君が見たのは夢じゃない」
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男の手を必死で振りほどき、
必死に走った
狂ってる・・・・
裕司もおかしい・・・・
ここは人殺しの集落か?
オモエガコロシタ・・・
きっと裕司が爺さんを殺し
さっきの男も人を殺している
俺も逃げなきゃ殺される・・
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俺はバス停の近くにある民家に身をひそめた
ここは誰も住んでいないのか?
全く人の気配が無い・・・
そういえば、バス停付近はいくつか家があるが
誰も見ていない・・・・
まるで廃墟のようだ・・・・
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2時間くらいかな?
誰か来る気配もない・・・・
俺は静かに動き出した
きっとあの男諦めただろう
「そういえば、あの男夢じゃないって
言ってたな・・・・どういう意味なんだ?」
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俺はその家を出ようと玄関の扉を音を出さないように空けた
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男「見つけた!!!!!!」
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俺は意識を失った・・・
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ハッ!?
気がつくとバスの中
俺は裕司の家に向かっていた
「いったい何なんだ?誰なんだよあの男は・・・・」
ひどい汗をかいている・・・・・
まるで夢じゃない・・現実と同じ感覚
そして・・・・・・・・・
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しばらくして
また、バスは目的地へたどりついた
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今度は夢じゃない!
そう確信した
目的地は、今まで見た夢とは違った
普通の住宅街
裕司が待っているわけでもない
「今度は夢じゃない・・・・・」
俺はホッとして手紙に書いてある住所へ向かった
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ピンポーン
ピンポーン
裕司「はーい」
がちゃ!
裕司「おぉ!!!!武田じゃねぇか!!来てくれたのか!」
「おう!久しぶり」
裕司「本当にな!なんだよ~来るなら電話くらいくれよ」
昔のままの裕司だった
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俺はリビングに入れてもらい
裕司がジュースを出してくれた
「あれ?おじさんとおばさんは?」
裕司「今日は帰ってこないんだ~だから丁度よかったよ」
「あ、そうなんだ」
俺は裕司に夢の話をしてみた
裕司はなんだよそれ!って感じで聞いていた
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裕司「なんか怖い夢だなそれ!」
「だろ・・・・本当に怖かったよ・・・」
裕司「あ、でも、変な人形なら家にもあるぜ!
妹の人形なんだけどな」
「はは、日本人形か?ってか
ん?妹なんていたのか?」
たしか妹はいなかった気がするけど・・・・
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裕司「人形見てみるか?結構可愛いんだけど
ちょっと変なんだよ」
「いや、いいかな」
もう人形が怖くて正直見たくなかった
裕司「まぁいいから!ちょっと待ってろ!」
そういうと、裕司は人形を取りに行った
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まぁ、今までの夢と明らかにちがうし・・・
そうは思っても、やはりあの人形を持ってくるんじゃないかって
不安な気持ちだった
裕司「なぁ・・・・これなんだけど見てくれよ・・」
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それは、夢で見た人形が泣いてるように
目から血を流していた・・・
!!??
裕司「なぁ?ずっと泣いてるんだぜ?なんでかな?」
「お・・・おい・・・なんだよこれ・・」
裕司「なぁ・・・なんで泣いてるか
教えてくれよ・・・・なぁ」
「そんな事わかんねぇーよ!」
あきらかに裕司はおかしくなっていた・・・・
裕司「おまえは知ってるんだよ!!!
教えてくれよ!!!!」
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裕司がいきなり俺に襲いかかり
首を絞められた
「・・お・・・い・・やめろ・・」
人とは思えない力だった・・・
遠くなる意識の中で・・・
俺はまたあの声を聞いた
・・・・・・オマエガコロシタ
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・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・夢か・・・・・・・・
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今度は現実だ・・・
ハッキリとわかる
なぜなら俺は今、少年刑務所にいる
そうだった・・・
俺は中2の夏・・・・裕司を殺した
人気者だった裕司を妬み、好きな子まで奪われ
俺は裕司の家まで行き
裕司を刺し殺した
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何度も刺した・・・・
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次に
止めようとした父親も刺し殺した・・・・
夢でバス停にいた男だ・・・
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刺した時の顔・・・・これが俺の記憶に残っていた
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母親も刺したが
一命を取り留めたらしい
ただ・・・・
お腹の中にいた子供が死んだらしい・・・
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そっか・・・
それが・・・・
妹か・・・・・・
オマエガコロシタ・・・・
そう・・・俺が殺した・・・・・
裕司と
父親と
お腹の中の妹
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数日前、獄中に裕司の祖母から手紙をもらっている。
「出所したら是非、遊びに来てください
あなたが殺したみんなの思い出があります
住所を送ります」
裕司の婆さんはきっと俺を殺したいんだろう
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そういえば・・・・・
この独房一人部屋なのに・・・
・・・・もう一人ずっと居るんだよな・・・・
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ずっといるんだよ・・・・
裕司の妹が・・・
もう疲れた・・・・・
なんで殺したのか
後悔しても遅い・・・・・
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そして
俺はまた眠りについた・・・
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3年前に転校していった友人から手紙が届いた・・・
「久しぶり!今度うちに遊びこいよ!
田舎だけどいいところだぞ~」
丁度夏休みだったし
俺は裕司の家へ行くことにした
作者yua
怖い話を考えてみました。
ふと思いついた話なんで、あまり怖くないかもです!
誤字、脱字があれば教えてください~
文章で怖さを表現ってなかなか難しいですね!
#gp2015