「なんでおらたちがこの村を出ようとしても戻ってきちまうか、それはな、、、おらたちがこの世の怨恨を全てからいこんでこの地に存在を縛り付けられてるからだ。」
怨恨を全て、、、更に追求するとどうやらおらたちは外の住民には存在を忘れ去られ、誰の目にも留まる事がない、、、これじゃまるで死人じゃねぇか、、、
「その怨恨を断ち切る方法は、、、」
ばあちゃんが重い口を開く
「あんな風習が有りながら何でおらがこけおっか分かるか?それはな、、、おらが元々外の人間だけんや」
話を聞くとどうやらばあちゃんは若い頃、近場の山で遊んでいたらこの村をみつけ、人気がないのを不気味におもいながらしばらく探索した後、帰ろうとした刹那、何か影のようなものが村の外へ向かって行くのが見え、それからこの村に閉じ込められたというのだ。
「外に出るには外からの来訪者を生贄に、、、」
「残酷な方法かも知れんばってん、外に出るにはそれしか、、、」
この話を聞いてからどれくらいの時間が経っただろう、、、彼は外からの来訪者を何日も何日も
待ち続けていた
するとやがて遠くの方から声がした
「しかし誰もおらんのか、、、?!なんだこれ、何で出れねんだよ!」
生贄と引き換えに村の外に出た彼はその後結婚し子供も生まれ、幸せな家庭を築き上げる、皮肉にも遠い未来に彼の子孫が彼の地に赴くことになるとは露知らず、、、
終
作者ゆっぴー
残滓の過去編みたいなものです
残滓を書いてる時同僚編の構想もありましたが過去編の方が1から考えられたのでこちらを投稿しました。