私が中学生だった時の話です。
母と父は共働きで、学校から帰っても夜遅くまで1人でいることが多くありました。
ある日の朝私が学校に行く時に母が
「今日は早く仕事が終わるから、夕方には帰れるよ。」と言いました。早く母が帰ってくると夕食が早く食べれるので、私は嬉しく思っていました。
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その日の長い授業が終わり、部活もなくなったので、いつもより早く家に帰れることになりました。
玄関のドアを開けて、下を見ると母の靴がありました。そこで今日は母が早く帰ってくることを思い出しました。
「ただいまー。」
いつもは1人なので言いませんが、母が帰ってきているので言いました。
「おかえり。」
母の声がしました。
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私はそのまま自分の部屋に行き、服を着替えてリビングに行きました。ソファーで横になり、録画していた番組を見ることにしました。
そしてテレビを見始めて30分ほどたった頃、
「ただいまー。」
母の声がしました。
ビックリして振り返ると、母がスーパーの袋を持って立っていました。
「え?今帰ってきたの?」
「見ればわかるでしょ。」
母はさっき仕事が終わって、スーパーに寄って家に帰ってきたらしいのです。
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私が帰ってくる前に家にいたのは誰だったのでしょうか。
今でも時々母の声がしています。
「おかえり。」
作者まこと-2