wallpaper:1410
music:6
ふと最近、思い出した友達の事を書こうと思います。
separator
高校生の時に仲良しの M《男》がいました。たまに 授業を抜け出して、ジュースを一緒に飲んだり菓子パン食べたり。
一度なんか、学校で大ゲンカして 先生までブン殴り、双方停学とか!(゚O゚)\(- -;
そんなこんなで楽しく学校生活を謳歌していました。
そんなある日、Mが
M「なあ、マコ。卒業したら何する?」と聞くので
マコ「ああ?俺はね、昔から決めていた道に進もうと思ってるけど?!」
M「んあ、寿司屋か。良いなー。マコは目標が有って。俺なんか何もねーよ。」
ーーーーーーーーーーーーーーー
sound:17
この頃僕は寿司屋にアルバイトに行っていて、高校卒業したらそのまま就職、と決めていた。
その訳とは、、、昔、家が貧乏で寿司を3〜4歳迄 食べた事が無かったんです。
しかし、幸運な事に貧乏坊やが寿司を食べるその時はやって来ました。
チビマコ「、、、何だこの食いモンは、、、。う、うまか〜〜!ヨシ!俺は絶対寿司屋になってやる!
そしてみんなに俺の作った寿司を食べさす!」とか言っていたそうです。
マコ本人は当時の記憶がソックリ消えていますので、言ったことは覚えていませんがね。【自作品「ゆみちゃん」を見て頂ければ理由は判るので、お暇な人は見て下さいね!】
ーーーーーーーーーーーーーーー
マコ「お前ん家、レストランしよるやん。そこで働けばよかろうもん?」と言うと、
M「はあ?家で働けとか、馬鹿か!!何で一日中、親に使われ何とや?」
まあ、こんなつまらん話もしながら。とうとう、卒業を迎える時が来ました。
マコ「おう、M。仕事何すると?」
M「車の整備工になろうかなぁと。北九州に2年!修行させてくれる所が有るから そこに取り敢えず行くよ!」
お互い、卒業したら簡単に遊べなくなってしまうのが残念な気持ちと、これからの自分達の将来を考えると
楽しみな気持ちと両方が入り混じり、心の中を熱く駆け巡る、、、。
M「マコ!寿司屋になれよ!その時は食べに行くけん!マコの奢りでな!」
マコ「はは!お前もチャンと整備工になれよ!そん時はタダで車、治せよ!」
と別れの契りを交わし、双方は別々の道へと進んで行きました。
それから2ー3年経ったある日、高校の同級生友人Tから、
T「ねえ、マコちゃん 聞いた?Mね、、、死んだんだって、、、」
wallpaper:2976
shake
sound:22
music:3
マコ「は?ウソだろ?・・・・」
友人Tは、冗談は好きだが 嘘は言わない。
T「車の運転ミスで、海に落ちたんだって、、、。」
この時は言葉にならず、そのまま黙って席を立ち去りました。
ーーー嘘だろ?!何でMが死ななければならない?ーーーー
その後、違う友人に聞いても その事実は間違いがない事になった。
Mの家には行った事がないので、分からない。いや、分からない理由をつけ 事実を確認しに行くのが怖いだけだ。
本当に怖かった……。このまま時が過ぎ去り、忘れてしまえれば良いのに、、、。
music:1
それから1年が過ぎ去り、Mの事も少し忘れていた時。
友人T「ねえ、Mん家行った?」
マコ「…んん、行ってないけど、、。行かなけりゃと思ってるけど中々、動けんのよ。」と 僕は又、言い訳をした。
その夜、夢を見た……。
Mが満面の笑みで僕に笑っているんです。何も言わずに。僕は泣きじゃくりながら思わず、
マコ「ごめんな!行けなくて。本当にごめん!」と言うとMも泣きじゃくり、コクコク頷いてくれていました。
そこでパッと目が覚めました。涙って凄い量が出るんですね。枕が本当にグッチョリ。
しかし、その時の爽快感は今でも忘れられません。胸のモヤモヤが一気に弾け、初めての呼吸をした時の様にスーーッと澄んだ空気が胸に入って来ました。
僕はmがこの時に成仏したと思い、暗闇の天井に手を合わせました。
ーーーーーーーーー
music:5
それから約20年、私は海外に仕事が決まり色んな準備に追われていました。
sound:19
その時にハッと思ったんです。今しかないと。行くべきだと!
数人の友達からMの家の地域を聞き出し、1時間位近辺で聞き込みをしてやっと捜し当てました。
Mの家を。
玄関を叩いても返事が無いので開けてみる。
まあ、田舎の集落なんで こんなもんです。
マコ「すみませーん。どなたかいらっしゃいますかー?」
「はーい!チョット待って下さいねー。」
その時に玄関の横にある下駄箱の上にある写真に目が行った。
Mだ、、、。
奥から出てきたのはMのお母さん。
マコ「やっぱりここですね‼️Mの家は❗️」と言うと
M母「あらー。Mの知り合いですか?まあ、ここでは何ですから上がって下さい!」
と奥へ通された。仏壇の遺影には夢に出てきた満面の笑みのMがいた。
今までの僕の経緯と、今回 ここに来る理由までを事細かに話しているとM母が目をぬぐっていた。
M母「こんな所まで来て頂いて、Mは幸せ物です。ありがとうございます。」とお言葉を頂きました。
ーーーーーーーーーーーー
今は海外で「寿司」を主軸としたレストランで働いています。
Mの果たせなかった夢を僕が倍にして達成してやろうと思っております。
多分、Mもそう願っていると思います。
それから Mの御加護も少し 有るのかなと時々思い出しています。
コレを書いている今も、後ろで満面の笑みのMがいるのでしょうか?
居るので有れば、こう言うでしょうね。
M「マコ‼️思いっきりやったれや‼️」
作者マコさん
怖く無い話でしたが、少しでも何かに共感して頂ければ幸いです。