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music:5
私は、幼い頃はとても体の弱い子どもだった。
当時、父親の仕事の関係からある町に住んでいたが
田舎にばあちゃん家があったりした。
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そんなある日、家人に不幸があった。
不幸があった日は、当然お通夜で親族が集まっていた。
その日はいとこと、幼い私たちきょうだいは
遊んでいたんだ
ところが、
さぁ、火葬場で焼こう。
骨壺を墓に入れるとなった時、
私は体調をくずして寝込んだ。
気が付いたら布団の中
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sound:40
誰 かに呼ばれた気がした。
布団から出たんだ
きっとドアも開けた。
カギは覚えてない
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shake
田んぼの畦道が見える
おかしい
川が近い。
家と墓地は離れているが、近くにあるのは雑木林と
養鶏場だったのに。
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music:6
昼間にならない、朝10時、そんな認識。
田んぼの畦道を歩くのは少女
絣の着物を着ているんだ
shake
歩く
shake
歩く
そして、少女はひたすら前に進む
目には鮮やかな橙の生地に赤い絣の着物
延々と歩き続ける。
私はあまり、丈夫ではない。
貧血もちであり、あまり、疲れるのは医師から止められていた。
「ねぇ。」私は言った。
少女は、なにも言わなかったが立ち止まった。
そして、振り返った
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正直、この後の事は、覚えていない。
親族とりわけ親に怒られた。
そして、ある人、にしつこくたずねられたので、その少女のことをたずねた
「ああ、××ちゃんね。」遠い目をしてその人は応えて、いなくなった少女について話した。
今にして思う
私の親族にはその人もいなかったのだ。
作者ゆめうつつ
夢の話であります。