目の包帯がとれてから1週間が過ぎた。
「目を開けるのが、怖いんだ」
「だいじょうぶ、みんなそうだよ」
怯えるぼくを、手術のあとできた友達のけんじが励ましてくれた。
「緑がきれいだな、夏だねー」
窓の開いた気配がして、むわりとした熱気と、けたたましい蝉の声、爽やかな薫りが部屋に入ってきた。
「ほら、がんばって、なにもないから」
「でも、でも、」
「だいじょうぶだよ、ほーら、ファイトー」
「……やってみる」
少しずつ開いていくまぶたの隙間から差し込んできた光の熱さに、ほんの少し、ひるむ。それでもぼくは、がんばって目を開けた。
最初ぼんやりとしていた世界が、だんだんはっきりしてきた。
リノリウムの床でおどる木漏れ日、
そよ風にさらさら流れる白いカーテン、
開け放たれた窓の外で、のびのびと葉を茂らせるケヤキ、抜けるような青空。
だれもいない病室。
作者Glue
はーい!みなさま、こんにちは!
今日も、ムシムシ暑いですねー。
このまま、シュウマイになっちゃいそうー。なははー。