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短編1
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病院はもうやだ

 私の祖母は、若いころ、体が弱く病気がちだったらしい。

 ある時、とうとう入院することになって、その最初の夜のことである。

 部屋には病院独特の陰気な臭いが染み付いていて、慣れないベッドの上で何度も寝返りを打ちながら、ようやくうとうととしかけた……その時。

 ふと目を開けると、ベッドの傍らに人の気配がする。

 闇に目を凝らしてみると、そこには白い着物を着て、頭に三角形の布をつけた男の人が立っていた。

 彼は手をだらりと下に下ろし、膝から下は…

 なかった……。

「ぎゃーっ!!」 

 祖母は叫んで、ベッドから転び出た。

「ゆ、幽霊!」

 祖母はきしむドアを必死で開けて廊下に出た。すると……。

 なんと、その暗い廊下に、ずら〜っと幽霊が立っているではないか!

 たくさんの病室のドアというドアの前に、ひとりずつ、何人も……。

 祖母は悲鳴を上げた。

 悲鳴を上げながら階段を駆け下りた。

 真っ暗な庭に出たとき、ようやくそこには霊たちがいないのを知って、祖母は気を失ったという。

「だから、絶対に、病院だけは嫌や。二度と入院はしとうないんや。」

 幸い祖母は、それ以降、ずっとお医者さんのお世話になりながらも二度と入院することはなく、自宅で息を引き取った。

 私は今でも病院にふれるたび、祖母のこの言葉を思い出す。

Concrete
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これは恐ろしい(´ω`;)

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