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短編2
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井戸

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私の家には井戸があります。

その井戸はもう使ってなくて木の板が井戸に被せてあります。

ですが最近家を新しくするということで井戸を取り壊すことが決まりました。

そんな日の夜の体験です。

夜中いつものように寝ていた私は目を覚ましました。時計を見ると夜中の3時頃でした。

普段はこんな時間に起きることなんかないのになぁ。と思いながらまた寝ようとすると外から何か物を叩く音が聞こえてきました。

起きてすぐなのに頭がかなり冴えて鮮明に音も聞こえてきます。

私の部屋は2階なのですが私の部屋のすぐ外には井戸があります。

井戸から音がしてる……?という疑問が頭をよぎりました。

私は生まれてからあの井戸が空いたところは見たことがありません。

なにか動物が中に入ったのかな?なんて気になりながら私はベッドから起き上がり1階へ降りていきます。

夜中なのでもちろん家族は寝てます。

今思うとなんで怖がりもせず夜中に庭に行けたのが不思議ですがその時は自然と怖くはありませんでした。

庭に出るとかなり激しくバンバンと音が聞こえます。

住んでる場所が田舎なので周りに人も居ないし民家も数10m歩かないとありません。

私は井戸に近づきます。

すると音が止みました。

sound:39

次の瞬間井戸に被せてある板が少しだけ持ち上がり中から白い手が出てきました。

あまりにも唐突に出てきた手に私は驚き固まっています。

その手は私の腕をつかみ井戸に引き込もうとしてきます。

私は恐怖で声も出せずズルズル引き込まれていきます。

その時です、、、。

知らぬ間に後ろに婆ちゃんがきて鬼の形相で「去れー!!!」と叫びました。

すると私を引き込もうとしていた白い手は消え私の記憶はそこで途絶えました。

次に意識を取り戻した時、私はベッドで横になって居ました。

夢…?と思い時計を見ると朝の7時半。

ご飯を食べにリビングに行くと何食わぬ顔で婆ちゃんがお茶を飲んでいました。

なんだ怖い夢を見たなぁと思いながら朝ごはんを食べていると妹に「お姉ちゃん腕どうしたの?」と言われギョッとしました。

私の腕に真っ赤に手形が1つついているのです。

私は叫びました。

その手形は未だに消えません。

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