短編1
  • 表示切替
  • 使い方

器電芝霊

昔、若い頃に××(某家電メーカー)に勤めていた。

どっかの町工場にあった防空壕を改造して作った地下倉庫に行った時の事なんだがそこで見た事の無い冷蔵庫を発見した。

nextpage

好奇心から色々観察していたら「器電芝霊」っていう商標が刻印されていた。

nextpage

更に興味が湧き扉を開いてしまった。

中の冷気がふわっと外に広がる。

「魂」「敗失」「敗失」「敗失」「鬼」

という古そうなラベルがそれぞれ貼られた小ビンが入っていた。

nextpage

「違うんですよそっちじゃなくてこっちです」

と後ろから町工場の社長に言われてその日はそこから締め出された。

nextpage

数年後にまたその会社を訪れた時にもう一度あの冷蔵庫を見せて欲しいと言った。

nextpage

すると

「ああ、気付かれてましたか?いやあ流石は××さんは違う。国には秘密にしろって言われてたもんですがね。いやまあ、結局ご存知でしょうが失敗しちまったもんですし、もういいんです。あれだけ苦労してたった一人生き返っただけですし。」

と・・・言われたのを覚えている。何だアレは?

Normal
コメント怖い
2
3
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ

>和一さん
そうですね…。過去に何があったのか気になりますよね。

返信

その機械で具体的に何をしていたのかは想像しか出来ないけど、失敗の中に大失敗があるような気がするなあ…

返信