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怪談夜話(おいてけ掘)

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私の体験談をお話しする。

同じ過ちを犯さないようにして参考にしてほしい。

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夜釣り…

私の趣味の一つ…

深い森の中にある湖の主を狙いやってきた…

もちろん、キャッチ&リリース!

私はキャッチ&リリース派だ!

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前日は大雨で湖は増水し足場は悪いが、こういう日は狙い目だ…

この日の為に用意した仕掛けをもち意気揚々とでかけていった…

が、これが失敗だった。

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静かな森、響くの虫の声のみで動物の気配も無い…

この湖は偶然見つけた穴場…

の、筈なのだが…湖の近くで人の気配がする。

「おい、まだか!」

月明かりに映るのは男だと思われる三人組…

そして、長細い袋が一つ横たわっている。

「煩いよ…焦らすなや!」

「二人とも煩いぞ…お前らも同じ目に合いたいのか?」

リーダー各であろう男が静かな声で一喝すると、すいません…と静かになる。

なんなんだ…あいつらは?

リーダーの指示に従って袋に石を詰めている…

考えたくはないが、袋が動いているのは気のせいか?

冷や汗が乾いて冷たくなっていくのを感じる。

そんな事を思っていると…

ドボン!

袋が湖に沈んでいく…

「あっ…」

これが、致命的なミス…静かな森の中で三人組にこの声が聞こえないはずがない。

「誰だ…!」

ここまでは、ドラマなんかにある通りのセリフ…

この後が違う…

「殺せ…」

ドラマを盛り上げる必要が無いのからか単純に死刑の判決が…

「カクニントカシナインデスカ?」

現実感が無さすぎて恐怖がわいてこない。

左右と正面から取り囲むように動こうとした…

その時…

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オイテケー

shake

オイテケー

shake

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オイテケー、オイテケー、オイテケー、オイテケー、オイテケー、オイテケー、オイテケー、オイテケー、オイテケー、オイテケー、オイテケー、オイテケー、オイテケー、オイテケー、オイテケー、オ

イテケー、オイテケー

湖から多くの手が這いずりだしてくる。

「兄貴、様子がおかしい!」

「アイツ…囮じゃないのか?」

「気にするな!声だけだ…とにかく殺せ!」

声はこだまのように四方から聞こえてくる。

「後ろ!後ろー!」

抜けた腰をひきずりながら指で湖を差し後退る。

駄目だ…アイツら殺される…

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オイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケー…

湖から這い出た大量の手が男達を掴む…

駄目だ間に合わない…

大量の手が男達を湖に掴み引き摺りこんでいく。

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「兄貴!身体が動かない…兄貴…兄貴…兄貴助けてくれ…た・す・け」

無駄だ…兄貴さんはもう湖の中だ…

湖に近かったから…直ぐだった…

駄目だ駄目だ助からない…

残りの一人も既に湖に…

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オイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケーオイテケー…

男達には見えていなかった大量の手は湖に消えていく…

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残ったのは、静かな湖と森…虫の声…

私は…この時恥ずかしいながら失禁していた。

男達が怖かった…けどこの程度では失禁などしない…

腕も怖かった…

が、この程度は慣れている。

私が怖かったのは…

…。

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@shibro
コメント&怖ポチありがとうございます。
怪談夜話は気が向いたら書いているシリーズ物です。
今後、その辺りの話も書ければと思います。
今後も宜しくお願いします。

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