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「ヤバイ!遅刻しそうだ!」
そう叫んで飛び起きて
いそぎ会社へ向かう支度をする。
髪はボサボサ、
歯ブラシを口にくわえ
アイロン掛けしていないシワだらけのシャツに
昨夜脱ぎ捨てたスラックスを履き
玄関を飛び出す。
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shake
あっ、いけね!
歯ブラシをくわえたままだった!
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一日のスタートは
いつもこんな感じだ。
いつもこんな感じのはずだった。
今朝を除いては。。
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玄関を飛び出して
駅までダッシュする。
一本後の電車に乗り遅れたら確実に遅刻…。
全速力だ。
頼む!信号機よ。
あの長い横断歩道の信号機よ
青でいてくれ!
そう祈りながら走り続けた。
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信号機は丁度、青に変わったばかりだった。
「助かった。」
ピンチの時ほど運がいいんだよな、、
と、妙な勝利感を味わい、呼吸を整えながら横断歩道を歩いていく。
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すると
横断歩道を渡りきるちょっと手前くらいで
青信号が点滅を始めた。
そのとき前方から
三輪車の男の子(3歳くらい)が
こっちに向かってやって来た。
危ないから男の子を制止する。
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「ボク?いま渡るのは危ないよ!」
それでも男の子は横断歩道を渡ろうとする。
「危ないよ、危ないよ、アブナイよ…」
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shake
「危ないぞ!!」
「何やってるんだ!死ぬ気か!!」
ハッと気付くと、
年配のサラリーマンが物凄い形相で私を見ていた。
あれ?あの男の子は、、、
作者使者
日常に潜む不可思議なこと。
後で「もしかしたら」と気付くこと
アナタに心当たりありませんか?