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短編2
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誰かいる…

自分は目に霊感が無いのか、霊を見た回数は少ないものの、第六感が霊(?)を感知する事は滅茶苦茶あります。

高校三年の冬、自分は受験が終わり、夜中は決まって自分の部屋で寝転がり、部屋の明かりを全て切り、スマホで某動画サイトを観て楽しんでいました。

部屋には二段ベッドの下に机が収まっている場所があり、自分はその机の横、つまりベッドの斜め下に寝転がっていました。

ふと時計を見ると時間は12:30ぐらいで、次の日の学校の事を考えるとそろそろ寝た方がいい時間でした。

自分は残り1分ほどの動画を観ていました。

すると真っ暗な部屋のベッドの上から誰かがこちらを見ているような気がしました。

昔から「何かあそこにいるっぽいな…見えないけど」という感覚はありましたが、この時のは完全に自分を、自分の腰のあたりをジッと見ているのが分かりました。

初めは「何か見られてんな…」と、あまり怖いという感情はありませんでしたが、腰のあたりから視線は移動せず、強くも弱くもならず、ずっと同じ場所を同じ強さで…

次第に自分の中に興味と恐怖の感情が芽生え、増していくのが分かりました。

『どんな奴が見てるんだ?俺はもう寝ないと明日遅刻しちまうんだよ!』と思いながら、恐らく10分程時間が経ちました。

そしてついに、未だに見ている何かの方向、ベッドの上に目を向けました。

いました。

スマホがほんのり照らし出したそれは人のシルエットをし、目はありませんでしたが、目を向けた瞬間合ったのが分かりました。

自分は思わず「あああああああ!」と叫びましたが、それは消えないし、人生で初めて金縛りにあいました。

と、気がついたら外は明るく、それもいませんでした。

自分は顔をうつ伏せにしたままその場で寝ていました。

まだ恐怖感はありましたが、興味が湧いてきたので、カーテンを開け、ベッドの上を見ると…

それがいた(と思う)ところだけぐっしょり濡れていました。

臭いはなく、水道水でもかけてあるんじゃと思いましたが、そんな事をする人は家にはいないはず…

「あ!」

自分は昨日大声で叫んだのを思い出しました。

下の部屋で寝ていた母に「昨日俺大声出しちゃったけど、あれ怖い夢見て起きちゃったんだ、ごめんね」と謝りましたが、母は「何の事?何時頃?」と聞き返してきました。

母は結構些細な事で目がさめる体質で、昔自分が屁をこいただけで起きてしまうぐらいの人でした。

母が起きなかったという事は声は聞こえていなかったとなりますが、あれはがっつり聞こえるぐらい大きかったはず…

未だにその場所で動画をよく見ていますが、未だに再びその経験をしたという事はありません。

あれは一体なんだったのかは今でも分かりません…

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