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短編1
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かくれんぼ-1

子供の頃、幼い妹とかくれんぼをした時の事だ。

実家の家屋は広く、子供のかくれんぼにはうってつけだった。

俺が鬼になり、妹を探していると、普段は使っていなかった押入れから、物音がした。

…いた!

押入れの襖を開けると、奥の暗闇に白く小さな足が見えた。

「見つけた!」

俺は妹を捕まえる為に押入れに体を突っ込んだ。

その時、

「お兄ちゃん?」

背後から、俺を呼ぶ声がした。

妹の声だ。

…。

……?

じゃあ、今、押入れの奥にいる、のは、ダレ?

押入れの奥の闇の中の目玉が俺を見つめる。

小さな手が、俺の腕に触れた。

「み ー つ け た 」

血塗れの少女は呟いた。

それから十数年。

今でも俺は少女に見つめられている。

Concrete
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