俺のねーちゃん

はじめまして

俺には2人の姉がいる。一番上の姉ちゃんは6個上で本当の母ちゃんと俺の母ちゃんが長い付き合いの親友で、ガンで早くに逝っちまったし親父には新しい嫁が居て姉ちゃんを追い出したくて姉ちゃんは家に来た。

元長女だった姉ちゃんは4つ上で、俺を下僕扱いするわ喧嘩っ早いわ視えるわ、で小さい頃から優しくしてもらった事なんか数える位な怖い姉ちゃん。見た目は華奢っつーか折れそうな位細いし色は白いし陽に当たれない体質で日中は日傘と長袖を夏でも着てる。友達なんかは美人だって言って告白するけど毒舌姉ちゃんを前に何度玉砕した事か。そんな2人の姉ちゃんには共通点がある。超絶視えちゃう。俺達3人の共通点は怖い話が好きだ。

上の姉ちゃんは仮に舞としとく。怖い姉ちゃんは美華としとく。この人の話なぁんか聞いた事あんなぁー？と思ってたらやっぱり美華姉ちゃんだった。飼ってる猫2匹の名前もそうだし、夜中散歩に行く習慣も、ダンボールの家の事も！俺の怖い姉ちゃんは怖話の投稿者だった。

俺にはそんな幽霊だとか妖怪なんか見えた事もねーし見たくもない。1度だけ見たけど、その時の美華姉ちゃんの暴挙を書こうと思う。殴られるの覚悟で。

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俺が15才の時だから中３の頃だったと思う。立志式前に幼稚園の頃からつるんでる友達と肝試しに行った。目の神様が居るって噂の神社。カッパが出るって噂で俺、ジュン、ヒロの3人で夜中にチャリで行ったわけね。でも神様が居る位だしなーんも出なかった。3人共つまんねーだの飽きただの腹減っただの愚痴ばっか言って、そのうち荒れてたジュンがイタズラして帰ろうぜ〜！なんて言うから俺達も楽しくなって持ってたカラースプレーでウサギの像染めたり目隠し〜！って目の部分だけホータイみたいに染めちゃったわけよ。んでその日は俺の家に泊まる事になった。

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帰ると2人ぬ姉ちゃんが遅かったねー、とか帰ってくんなこの下僕共。なんて言って夜食作ってくれた。帰ったのは多分1時頃だったかな。その後俺の部屋で麻雀やったりゲームして次の日の学校なんて行くつもりもなかった。美華姉ちゃんはうるせぇ!!!!って部屋のドア本気で蹴るからドアはぶち破られた。友達はいつもの事だwwなんつって直すの手伝ってくれたんだけどね。その時さ、部屋の前に真っ黒い眼球のウサギが見えた。姉ちゃんのぬいぐるみか？とも思ったけどよく見たら何も居なかった。

ジュンもヒロも見えたっぽくてマジで焦った。ヤバい事したんだって今更実感が湧いてきた。だって目の端にウサギが見えたから。ヤバいヤバい騒いでたら舞姉ちゃんが

「罰当たりな事してきたねー。明日謝って掃除手伝いなさいよ〜。」って苦笑して寝た。

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で、朝になったら姉ちゃん達は朝ごはんを食べて学校。俺達はウサギなんて怖くもねーよ！って内心ビビってたけどいきがってた。そしたらさ、美華姉ちゃんがスタスタって俺の前にちょっと怒りの表情で歩いてくんの。で...ウサギウサギうるせぇんじゃ！神様なめんな!!!!って...俺に目潰しをした。眼球に指グサってするアレ。

すんげぇ痛くて俺は何言ってるか分かんない悲鳴を上げた。当然友達は大丈夫か！？って心配してくれたけど返事するのも辛かった。美華姉ちゃんトドメの一言。

「見えなくなっただろ？2度とすんなやコラ！」

って言って鼻歌歌いながら学校に行った。

母ちゃんが病院に連れてってくれたんだけど、白眼が真っ赤に充血？してた。ウサギみたいに...

目が治ってから俺達3人はその神社のウサギ像掃除、境内の掃除をして残る2人もウサギは見えなくなった。

ウサギも怖かったけど何より姉ちゃんが一番怖いと思った。

怖い話じゃなくて申し訳ない。