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中編3
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異次元パーキングエリア

ご覧いただきありがとうございます。

普段は鉄道関連の怖い・不思議な話を投稿している黒糖のど飴と言います。

今回の話は鉄道関連の話ではありませんのでご注意ください。

これは、彼女とドライブに行ったときの体験談です。

隣県に日帰り旅行に行き、1日中遊び尽くし深夜の高速道路を帰宅している時のことです。

長時間の運転に疲れてきた私は「次のパーキングエリアかサービスエリアでちょっと休んでいい?」と彼女に聞くと「私も少しトイレ行きたかったからいいよ~」と言いました。

カーナビを確認するとすると「〇〇SA17キロ」と表示されていました。

「じゃあ、次の〇〇SAで休憩ね」と言うと「分かった」と返事がありました。

さらに運転すること数分、道路わきの看板に「△△PA1キロ」との表示が、改めてカーナビを確認するとまだ〇〇SAまでは10キロほどある。比較的新しい高速道路で、延伸工事や拡張工事が頻繁に行われているので新しいパーキングエリアが出来たのかと思いました。

休憩とトイレが目的だったのでウインカーを出して△△PAに入りました。

△△PAはトイレと自販機・電話ボックスがあるだけのとても小さなパーキングエリアでした。

駐車場に車を停め外に出て背伸びやストレッチをすると、違和感を感じました。

自分の車以外、駐車場に車が停まっていないのです。

「貸切り状態だね~」と言うと、彼女は「そうだね」と言いながらトイレの方向に歩いて行きました。

自分も何となくトイレに行こうと思い彼女の後に続きました。

トイレを済ませると自販機に向かいペットボトルのお茶を買い車に戻りました。

お茶を一口飲んで一息つくと異様に静かな車内が怖くなり、車のエンジンをかけました。そして何気なく電話ボックスの方を見ていると彼女がトイレから小走りで出てきました。

彼女が車に乗り込むと、シートベルトを着けながら「車出して」と小さく言いました。

「何で?どうしたの?」と聞き返すと「いいから早く、お願い・・・」と言いました。

彼女から真剣な雰囲気を感じ取り車を発進させました。

高速道路の本線に戻り、しばらく車を走らせて彼女に何があったのか聞きました。

すると彼女は「何となく嫌な予感がして・・・」と答えました。

彼女の曖昧な返答に「なにそれ?」と聞き返すと詳しく話してくれました。

以後は彼女の体験談です

彼女は車を降りると何処からか嫌な雰囲気と視線を感じたそうです。

気のせいだと思いトイレを済ませると、建物の奥にある交通情報コーナーに行きました。

普段なら天候や降雪の情報が表示される電光掲示板には文字化けをしたような解読不可能な文字が流れていました。

他にも道路状態が映し出されるディスプレイには砂嵐が表示されていました。

そこで気味が悪く感じ車に急いで戻ってきたそうです。

その後は何事も無く無事アパートに帰ることが出来ました。

後日、そのパーキングエリアが心霊スポットなのでは・・・と思い調べてみました。

しかし、△△PAの名前が思い出せないのです。

googleの地図を見て△△PAを探しましたが見つけるけることが出来ず、△△PAがあるはずの場所には、高速道路の上下線があるだけでした。

彼女にも聞いてみましたが、彼女も思い出せないようでした。

結局私たちが立ち寄ったパーキングエリアが何だったの分かりませんでした。

「異次元に迷い込じゃったのかな?」と彼女は笑って言いますが、今思えばあのパーキングエリアの雰囲気は普通ではなかったと思います。

私の体験談はこれで終わりになります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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