初投稿です。よろしくお願いします。
普段、霊感などない私が経験した怖い?不思議?な話です。
私はN県で電車の車掌をしています。その日の乗務はY駅発K駅行きの最終列車、最終列車といっても田舎の路線なのでY駅の発車時刻は夜10時頃、K駅の到着は夜11時30分頃です。
私の乗務する列車は時刻通りにY駅を発車しました。3両編成の列車には部活帰りの高校生など50人ほどが乗車しています。1駅、2駅と駅を過ぎる度車内の乗客は少なくなっていきます。
Y駅を発車して1時間ほどが経過して車内の乗客は10人ほどに少なくなってきました。列車が駅に近づき速度を落としていきます。私は「まもなく〇〇です」と放送をして乗務員室の窓から顔を出しホームの安全確認をしました。
すると、駅のホームに女性が立っているのに気づきました。Y駅発K駅行きの最終列車は降りる人がほとんどで乗ってくる人は滅多にいません。
「こんな時間に乗ってくる人が・・・めずらしい・・・」と思いつつ列車は駅に到着しました。
私は電車の停車を確認して電車のドアを開けました。しかし、その女性は電車に乗る素振りを見せません。迎えに来たのかとも思いましたが、降りる人もいません。
不思議に思いつつ発車の笛を吹きます。やはり女性は電車に乗りません。反対方向の列車を待っているのかと思い電車のドアを閉めました。
すると列車は静かに駅を発車していきました。ホームの安全確認をしながら横目に女性を見ましたがその女性はその場から動いてないようでした。
次の駅までの間、時刻表で反対方向の列車の時間を調べてみると反対方向の最終列車はすでに他の駅ですれ違っていて、今私の乗務している列車が正真正銘の最終列車でした。
「あの女の人は何してんのかな?」と思いましたが、「まぁ、いいや」と特に気にしないことにしました。
次の駅が近づき、放送をして乗務員室の窓から顔を出しました。するとまたホームに人影が見えます。列車が速度を落とし、駅に近づくに連れて人影が近づいてきます。
私は驚愕しました。そこには1つ前の駅にいた女性が立っていました。
1つ前の駅にいた女性をしっかりと見ていないので、同じ女性なのか確信はありませんでしたが、女性の背格好や服装・雰囲気は同じように見えました。
列車が駅に到着し私の頭の中は?でいっぱいでしたが、私はとりあえず列車のドアを開けました。やはり女性は列車に乗りませんし、列車から降りる人もいません。
恐怖のせいか少し控えめに笛を吹きます。ドアを閉めると列車は動き出します。私は女性を見ることができませんでしたが、視界の隅で女性は最後まで動くことはありませんでした。
列車がホームを通り過ぎ、駅の方を振り返るとホームの電灯に照らされた女性の姿がありました。列車の速度が上げるに連れて女性の姿が見えなくなっていきます。
「ヤバイ!!絶対幽霊だ!次の駅もいたらどうしよう・・・」と思いましたが、次の駅に女性の姿はありませんでした。
その後は何事も無く終点のK駅に到着しました。休憩室で一緒に乗務していた運転士に女性のことを尋ねてみましたが「女の人なんかいた?気のせいじゃない?」と言われてしまいました。しかし、女性はそこに立っていたのです。
線路に沿って県道が通っているので車で電車に追いつくことは不可能ではありませんが、その為にはかなりのスピードで車を飛ばすことになりますし、そこまで手の込んだイタズラをするでしょうか?
後日、他の乗務員に今回の話をしましたが、私と同じような体験をした人や噂話の類はありませんでした。
以上が私の体験した話です。誤字脱字の多い拙い読みにくい文章でしたが最後まで読んでいただきありがとうございました。
鉄道業界にはオカルト話、噂話が多いので今後も気が向けば鉄道に関わる怖い・不思議な話を投稿しようと思います。
作者黒糖のど飴