短編2
  • 表示切替
  • 使い方

上司の頭

これは僕が実際に体験した話です。

nextpage

「おはようござまーす!」

そう言って会社に入った。

上司「○○君。ちょっといいかな。」

僕「はい。なんでしょう?」

僕はその上司と話したのが初めてでした。

何を言われるのかと思っていたら

nextpage

「ちょっとそこに落ちてるペンを取ってくれるかな」

僕(え?)

最初は何を言っているのか分からなかったのですが、早く仕事に戻りたかったので取り敢えず早く渡して作業に戻ろうとペンを取って渡しました。

nextpage

拾った後に同僚に教えてもらったのですが、どうやらその上司は社員の皆から嫌われている存在なんだと。

しかもそのことを本人は気付いてるもんだから余計可哀想に思えました。

なんで嫌われているのかは分からないが、自分のことをまだよく知らない僕にペンを拾うよう頼んだのだと思いました。

nextpage

その話を聞いてからしばらくチラチラと上司の方を見ながら作業をしていると、またペンを落としてしまったみたいだ。

また頼まれるのかな…

と思っていたら、その上司は周りを見回しながら椅子に座ったままかがんでペンに手を伸ばしました。

nextpage

その状況をじっくり真顔で見ていると、どうやらその上司は自分の頭を押さえながらペンに手を伸ばしていました。

不思議に思ってまたじっくり見ていたら、頭を押さえている手が髪の毛ごと

nextpage

ズルリ……

nextpage

一瞬まじでビビりました。

なんとその上司はガンガンのカツラ上司だったのです。

地毛が1本もない。

綺麗な電球頭だったのです。

しかもなんか塗っているみたいでした。

nextpage

異常なほどに頭のテカりが激しく、見ていられない程でした。

しかし、ビックリし過ぎた僕はそのまま上司の頭を見続けていました。

その瞬間

nextpage

ギロ……

上司が僕の視線に気付きこっちにゆっくり振り向きました。

そのあとの「ニヤリ……」という上司の笑みが今でも忘れられません。

nextpage

幽霊とかそんなの比にならないくらい怖い体験だったと思います…

wallpaper:251

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ