短編2
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犬神

music:4

犬神。

呪物の中では有名な話だ。

最近、犬神について調べていると自分の実家の地方に縁があることが分かった。

伝承とかは聞いたことがなかったが俺の頭の中に1つ気になる記憶がある。

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俺が高校生だったときのことだ。

家の二階に自分の部屋があり、その隣にはもう一つ部屋があった。

姉の部屋だが、姉が引っ越してからは使われてはいない。

自分の部屋で寝つきにくいときには、そこでよく寝ていた。

ある日、部活から帰ってきた俺は疲れてその部屋で寝た。

日が落ちて電気も消していたので部屋の中は真っ暗だった。

何時間か寝ていたら寝苦しさで目が覚めた。

いや目だけ覚めた。

体は動かない。金縛りだ。

動かないけど、違和感を感じていた。

体の上に何かが乗っている…

布団越しの感触では、そいつが四足ということが感じとれた。

俺は直感で犬と思い込んでいた。

その犬は動くことなく無言で何分か乗っていたが、何故か憎しみという感情だけ伝わってきた。

俺はいつの間にか寝ていて、起きたら何の異常もなかった。

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後日知った話だが、家に帰って俺が寝ている時間に友達が電話をかけていたらしい。

なぜ電話をかけたのか聞いてみたら、道路で犬が轢かれてまだ生きてはいたが、友達は犬が触れないので助けられないかということでかけたみたいだ。そのあとすぐ、犬はもう一度轢かれて絶命した。

その犬かはわからないが俺のところに犬の霊がきた…

この話が直接犬神に関係するかと言われれば微妙だが、気になったのでここで吐いてみた。

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