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短編1
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時間のなくなった世界で

夕暮れに立つ小さな影。

ぼんやり流れた眠たそうな雲に乗りたいらしい。

けれど、雲は見向きもせずに通りすぎていく。

泣きそうになったけれど、太陽はよくしてくれると思い西の空を見ると、ごめんなさいと言いたげに赤色の涙をこぼして辺りを藍色に染め上げた。

今日も人が体をすり抜ける。また手を伸ばしたけど

気づいてほしいんじゃない。

ただ一緒にいてほしいと思う。

死んでしまった僕がそう願うのは悪いことですか?

Concrete
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