零~赤い蝶 ゲームでしょ?

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零~赤い蝶 ゲームでしょ?

零~赤い蝶 ゲームでしょ?(再投稿)

数年前の冬の話

私はゲームが大好きで、しかもPS や、PS 2の時のゲームが未だに手放せずにいる

「ディノクライシス」でタイムアタックをしてみたり

「サイレン」でボリュームを上げて臨場感を出したりと

まぁ、要は暇なんだよね

私が今いる場所は、隣の家まで300Mみたいな所で、家ではないのだが小屋みたいな所に住んでいる。

最後の民家から、神社、山、田んぼ道と道が別れて、うちは田んぼ道を直進した先にある

周囲は山、山、山、田んぼ

夜は静かなもので、車や人が来ればすぐにわかるような場所だ

ある夜、9時位に友達のGが遊びに来た

G「Mおるぅ?」

M「おるよぉ、今ゲームしてた」

G「ホラーゲーム?」

M「うん..今婆ぁと対戦中 強くて、触られると即死しちゃうんだよねぇ..」

G「なんてやつ?」

M「赤い蝶。」

Gもゲームが好きな腐女子だ

人が頑張って、攻略も見ずにせっせとゲームをしているのに、携帯を触りだしたGは

G「最初の婆ぁなら、戦わずに二階への通路に行けばいいって書いてるよ?捕まると即死、ゲームオーバーなんだって」

..こいつ..攻略見やがったな..

M「今、死ぬから先に二階に行こうとタイミング見てたの」o(`^´*)

なんて見栄を張ってみた

..どうりで婆ぁが倒せないはずだよね(T-T)

ゲームを進めながら、仕事の話や友達の話で時間が過ぎていった。

M「G今何時?」

G「11時ちょい前。」

M「コーヒーいれるね」

安全なセーブポイントまで進めてコーヒーをいれてあげた

外は冷たい風が音をたてて吹いている

少し弛んだ電線が小屋の壁にカタン カタン と風に煽られて当たっている音がずっと聞こえていた

ストーブの燃料を確認して、水を入れたやかんを乗せ再びゲーム再開

ゲームの途中、ちょこちょことストーリーが入る。

ゲーム「お姉ちゃん、待って..」

G「怖..うちなら一人で幽霊だらけの屋敷に入ろうなんて気がせんけど」

M「うちも無理..だって..」バンッ!!!

GM「..!?」

バンッ!!!

G「M!!!」

M「シッ!」

口に人差し指をあて、Gを見つめる

カタン カタン カタン カタン..

電線の当たる音と、ゲームの音だけが耳につく

明らかに外から壁を叩いた音だった

G「M..今の..」 

M「シッ!まだ!」

小声で、Gを睨んで外の気配に集中する

外を見るために入り口に近寄ろうと立ち上がった瞬間..

ドンッ!!!

身体中に鳥肌が走った

Gは入り口に近い所にいたが、すぐ私の後ろにまわって服を掴んでいる

ガシャーン!!!

ビクッ!

入り口の横にあるロッカーの上から落ちるはずもない書類ケースが落ちてきた

G「なん..」

M「シッ!まだ!」

バンッバンッ!!!

M「クソが!!(怒)」

外の照明を全点灯させて入り口のドアを思いっきり開けた

カタン カタン カタン..

冷たい風に煽られて電線だけが揺れていた。

M「何もおらん..」

G「いやいやいやいや、ありえんやろ..」

M「でもいないもんはいないんよ」

じゃあこのケースは?

二人で2M程の高さから落とされた書類ケースとぶちまかれた書類を見つめ、暫く固まっていた。

もぅ何も気配がない

外の照明を切り、そこから掛け時計を見た

時刻は午前1時を過ぎていた。

セーブポイントを見つけて、セーブしたら今日は終わろぅかね、なんて話しながら

テレビ画面を見た瞬間

G「ヒッ…」

M「クッ…」

テレビ画面が真っ白になっていて、その中にテレビの半分位はある顔が透けて見えていた

M「これって演出?暫く放置したらこうなるの?」目が離せない。

G「わかんない..ちょっと待って..」

G「あ..これ..霊障あるみたい、コメントしてる人いるよ」

M「マジで?読んで..」チラリとGを見た

Gがこっちを見た瞬間また固まっている

M「何?..」

G「画面..戻ってる」

ふぅー…

M「今日はもぅ止めよぅか、前のセーブポイントから、始めればいいし..時間も時間だからね」

G「うん、うわぁ、一人でここから帰るのやだなぁ..」

電源を切り、残ったコーヒーを一口喉に流し込む

Gはジャケットを着て入り口を開け靴を履いた

M「待って、車までの照明点けるよ」

スイッチに手をかけた

パチッ

G「ウワァァ!!!」

Gが駆け込んできた

M「次はなんや!?」

G「今、同じ身長位の煙みたいなのがシュンッて消えた..」((((;゜Д゜)))

外を確認したが何もない

M「時間も時間だからね..気をつけて帰りよ」

G「…薄情..」私を睨んだままGはふてくされた。

車まで見送り、また続きをしようねなんて話をしてGを見送った後

走って小屋に戻ると、布団に入り私はすぐに眠りについた

終わり

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