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中編4
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Another World infecting COVID-20

あれから何日経っただろうか。

政府や各都道府県が懸命に外出自粛要請やら経済保証など打ち出したが、

結局。。

外出自粛要請がなされた主要都市では人通りは大きく減ったが、要請が出されていない観光地・商店街にはむしろ人が集まった。

あいつらは本当にばかだ。

「不要不急」「家にいろ」「2m離れろ」

なにも通じない。

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当然感染は止まらなかった。

医療崩壊や物流の停滞が大きな問題になったが、かかってないやつらからすれば全て対岸の火事であった。

それでも、医療従事者やライフラインの提供者たちの懸命な働きにより、国民の生活水準は維持された。

週末は家にいなければならないなど、多少のストレスは溜まるが、あと半年もすれば収まるだろう。

202X年5月○日

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202X年6月△日

なんとか生き延びている。

配給制なので、お腹一杯というわけにもいかず、各地で窃盗・火事など起きているようである。

今やテレビも映らないので、噂で聞いただけではあるが。。

頼りになるのは、毎日正午に県が放送する地区放送である。

今日も聞こえる。

「COVID-20対策本部より、ウイルスの変異が確認されたとのことです。各自一層気をひきしめて行動してください。」

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202X年6月◇日

あれからは地獄のような日々だった。

何となく日々をやり過ごせばどうにか収まるんじゃないかと思っていた。

元々RNAウイルスで遺伝的に不安定であるから、変異による感染性・致死性の増大は不安視されていた。

だが、何もできなかった。

あまりに早すぎたのだ。

医療崩壊などということはもうない。

医療が存在しない。

苦しんだ人々はもはや廃墟とかした病院跡から、屍の山を掻き分け、かつて効くと報道されていた薬を不安の余り、大量に服用する。

そして、

当然のように、

多量の薬物を一度に接種したことによる薬物中毒を発症し、掻き分けた筈の屍の山の一部と化す。

情報がないため、だれも気づかず、各地でこのようなことが起きているらしい。

誰が流してくれているのか。

今日もまた放送が聞こえる。

「この国難を乗り越えるため、非常用シェルターを配備しました。まず、入り口で体温検査・簡易検査を行い、合格者は消毒ルームに入室して体中を消毒いたします。その後は使い捨ての紙服に着替えていただき、各自4人単位で地下シェルターに避難していただきます。尚、このシェルターに避難された場合の再入室は禁止させていただきます。」

行くしかない。

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202X年?月?日

とても安全だ。

食事に関しては、なんだか食べたことない味だがちゃんと肉も出てくるし、風呂も消毒風呂にはいれば良い。

強いて言えば、布団はそろそろ干したいが、外に出るのは危険だ。

当初シェルターには人が殺到したが、段々みんな癇癪を起こすようになって外に出ていった。

やっぱり太陽を浴びたいらしい。

ここにいれば安全なのにな。

しかしこのシェルターもだいぶ静かになった。もうみんな外に出てなんならのびのび過ごしているんだろうか。

もしかして俺だけがシェルターに取り残されてるんだろうか。そういえばこのシェルター内で最近人に会っていない。食事は部屋に備え付けのダクトのようなところから出てくるし。牛とも豚とも違うけど、脂身の多い部位や筋肉質な部位から内臓まで意外と美味しいんだ。でもどっから来てるんだ?最近は量も減って、だいぶ腹も減った。外に出れるなら出たい。

もしかしたらもう外に出たやつらは腹一杯食ってるのかもしれない。

出てみようかな

出てみようかな

何だかんだ頼み込めば、ここには戻ってこれるだろう。

初めに入ってきたルートを逆にたどって、入り口についた。

当然だれもいない受付の受話器をとり

「こんにちはー」

「どうされました」

「外への外出を希望します!」

「理由をお聞かせ願えますでしょうか」

「ここの生活に飽きちゃって、、さすがにもうおさまったでしょうし」

「本当によろしいんですね?」

「はい、お願いします!また戻ってくるかもしれませんが(笑)」

「承知いたしました、門を開けさせていただきます。」

なんだ、すんなり出れるじゃないか。

再入室もできるみたいだ

ガチャッ

ギギーッ

久々に太陽とご対面か、なんだかとっても嬉しい。

ん?ここは小部屋だ。

最後に消毒でもするんだろうか。

念には念を入れた方がいいもんな。

バタン

シューッ

煙?故障か?

どっちも扉がしまってる。

どういうことだ。

ガスはとまらない。

これは何のガスなんだ。なんだか目が霞んでひどい眠気が襲ってきた。

外に出れる安心感だろうか。

なんせいつぶりともワカラナイ

ソトダ

ヤットデレ

ルンダカ

ラ、ジキニトビラモアクダ....

動かなくなりました。

ガスを抜け。

おい、すぐにあれをバラしとけ。最近食料がなくて大変だったんだ。

中のやつらは良いから、先にコックに食わせとけよ。

いつまで続くんだかなあ。

まあまだしばらくは持つからな。

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