私が高校生の時に体験したお話です。
私は高校から親元を離れスポーツ推薦にて高校に入学しました
強豪校だけあり、部活動には力がはいっており、卒業した先輩が自衛隊へ就職したのですが
部活のほうが10倍きつかったというほどでした。
当然休みはなく毎日部活で明け暮れているのですが、一週間で金曜日の練習は体育館がほかの部活で
使用できないため、ミーティングだけで終わるという。私たちにとっては『神日』と呼んでおりました。
私は寮生活だったのですが、金曜日の夕飯は出ないため、毎週金曜日は外食をし、チームメイトと息抜きを
することが日課でした。
そんななかある都市伝説が流行ったのです。
どんな内容かというと、今でもきっとレンタルしていると思うのですが、
レンタルビデオ店の恐怖コーナーにある、『呪いのビデオ』というタイトルのDVDがあるんですね
内容は一般投稿で撮影したものに恐怖映像が映っているというような内容
現在はわからないのですが当時はシリーズ化しておりシリーズ30くらいまでレンタルしておりました。
そのシリーズの『4巻』が非常にヤバイ映像になっているというものでした
私たちは外食をした後、怖いDVDを借りて、寮の部屋でみんなで見るというのが金曜日のルーティンになっていたのですが、毎週呪いのビデオの4巻があるかなと期待を胸に足を運んでいたのですが、都市伝説の話が広まっていたため毎週4巻だけは貸出中の札が張られており、仕方なくそのシリーズの違う感を借りてという日常でした。
最初のうちは怖かったものの、人間慣れというものは怖いもので、シリーズを重ねていくたびに恐怖は薄れ
演出が強すぎたり、やらせだろ?っと思うものも出てきたり、飽きたなーなんて思って所
後輩Hから電話があり、先輩!!!呪いのビデオ4巻ありました!!!っと報告があり私は自転車で猛スピードで向かい、いつものレンタルボックスへ向かいました。
お店に到着し急いで恐怖コーナの棚に行くとそこには幻ともいわれている4巻が存在し、DVDが刺さっているんですね(DVDケースからDVDを抜く仕組みです)
私と後輩Hは興奮し、当然DVDを手に取り裏側に書いてあるDVDのどんな内容か見ようと
思ったのですが、呪いのビデオ4巻は今でも鮮明に覚えているんですがDVDパッケージの裏側は何も書いてなく、
DVD事態にも何も印字されていない、DVDだけが入っている状況でした
これはさすがに雰囲気あるなと思い寮に待ってる仲間たちにもすぐ連絡をいれ、今から帰るからスタンバイ
宜しく!!!なんて気分はノリノリ、お会計を済ませ、寮に向かっていました。
寮に帰るには自転車で20分くらいかかり、その途中大きな橋を渡って帰るのですが、
後輩と並列しながら会話していると、まったく気づかなかったのですが、
shake
wallpaper:4961
対向車の自転車とぶつかって後輩は転倒してしまいました。あいにくスポーツ強豪校だけあって身体は丈夫でしたのでけがもなく、
ぶつかった相手のほうが心配になり、急いで駆け寄ると相手は9~12歳くらいの小柄な髪の長い女の子でした。
『大丈夫ですか??』っと声としたその時。少女は猛スピードで倒れた自転車を起こし逃げるかのように
すごいスピードで去っていってしまいました。
私たちは相手は怪我もしていないようだし良かったとホッとしたのですが、
あることに気が付きました。
『レンタルビデオがない!!!!』
倒れた拍子にどこかに落としてしまったのではないかと橋の上を探したのですが、どこにもないんですね。
おそらく衝突したときに橋の下に落としてしまったのでしょう。
私たちは怖いというよりも、借りていたものを紛失してしまったことのほうが恐ろしく、
当時お金なんて全然持っていなかったので、弁償かな?とか、学校に報告行くかな?親に建て替えてもらわなきゃだめかな?など、不安ほうが大きく、考えていてもしょうがないので、レンタルビデオ店に引き返し
正直に伝えることに致しました。
不安な気持ちで店員に私は伝えました
『大変申し訳ないのですが先ほどこちらでお借りしたDVDですが自転車で事故を起こし
おそらく橋の下へ落としてしまったんです。申し訳ございません』っと正直に伝えレジのスタッフが
『確認致しますのでレシートお持ちでしょうか?』っと言われたので
レシートをお店のスタッフに渡して確認したところ、
スタッフが『少々お待ちください。』と裏へいって何やら話しているんですね。
私と後輩はドキドキ。何を言われるんだろうか。怒られる覚悟をしていたのですが
店長が奥から出てきて
『お客様大変恐縮なのですが、当店で呪いのビデオ4巻は取り扱っておりません』
っというのです。
私たちは戸惑いました。間違いなく4巻を借りているのです。レシートにも『呪いのビデオ4巻』
っと記載しており、そこにレジを担当してくれた方の名前も書いてるんですね
担当者の名前が『ヨシダ』っと記載されていたので私たちは
『ヨシダさんに対応していただいたのですが』っと伝えると。
店長は『当店でヨシダというものはいないのですが、、、。』
とても混乱しました。結果弁償もなく終わったのですが、
後輩とふたりで何やらおかしいから、もう一度恐怖コーナーの棚確認したところ
『呪いのビデオ1巻、2巻、3巻、5巻。。。。。』
あったはずの4巻のパッケージごと棚から消えておりました
いったいあれは何だったのか・・・。
夜遅い時間に
髪の長い少女が守ってくれたのか
それとも橋の下に突き落とそうとしたのか・・・。
皆様。呪いのビデオの4巻にはご注意を・・・。
wallpaper:4961
作者ayumi