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短編2
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誰もいないはずの部屋。

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これは、先月、わたしのバイト先で起きた実話です。

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わたしはとある接客業をしています。

その日のシフトはわたし1人でした。

午後17時ごろになると、お客様が全てお帰りになります。

わたしはいつも通りに淡々と閉店作業に移りました。

さまざまな場所を移動し、ルーティンであらゆるコンセントを抜き、電源も落としていきます。

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そして、いつも通りに関係者以外立ち入り禁止の部屋に入ったのでした。

その部屋は主に会議室として使われていて、パーティションで区切られています。

鍵を開けて部屋に入ります。

電気は消えていたので、誰もいませんでした。

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部屋に入って、灯りをつけた瞬間、

「こんにちは〜!」

と、若い女性の明るい声がしたのです。

反射的にわたしも、

「こんにちは、人が居たんですね! 電気をつけてください、びっくりします。」と返しました。

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わたしはあたりを見回しました。その女性はパーティションの向こうにいたのでしょうか。

わたしはいつも通りに会議室に設置されている電源を切って、その女性の姿を確認しようとパーティションの方へ移動しました。

しかし、どこを探しても部屋に女性の姿がありません。

テーブルと椅子のみで、物はなに一つ置いてありませんでした。

わたしは何も考えずにその部屋の灯りを消して、部屋を去りました。

しかし、やっぱりどこかに女性が居たのではないかと思い、再びその部屋へ戻って灯りをつけ、確認しました。

やはり誰もいないのです。

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わたしは部屋に入って灯りをつけた瞬間に、たしかにこの耳で女性の挨拶を聞いたのです。

間違いなどありません。

しかし、部屋には誰もいなかったのです。

・・・おかしい、ですよね?

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後日バイト先の社員に確認したところ、そのような出来事は今までになかった、とのことです。

一体、わたしに元気よく挨拶したのは誰だったのでしょうか…?

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