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短編2
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朝、目が覚めると決まって鳥の鳴き声がする。

殆どの場合は雀だが、たまにカラスが先に鳴くことがある。

私の実家は田舎の方で、沢山の自然に囲まれていたから、鳩やトンビ、燕にウグイス等も見られた。

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ある日の朝である。

スマートフォンのアラーム音が鳴り、私は目が覚めた。

けたたましく鳴り響くアラームを止め、身体を起こし、背伸びをする。

違和感を覚えた。

だが、よく分からない。

モザイクがかかったように、違和感の正体がハッキリしない。

「まぁ、いいか」

朝は大学の用意で忙しいのである。

ベッドから降りて、出口へ向かおうとした。

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shake

『ァ゛ア゛………ア゛……ア゛…』

背後………窓の外から、聞こえた。

しゃがれた、老人のような声。

ほぼ反射的に振り返る。

居た。

窓の外、カーテン越しに何かが居た。

寸同のように凹凸が少なく、そこそこデカい。

例えるなら、そう___

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___頭の大きいフクロウのようなシルエットだ。

ゾワリと虫が這うような嫌悪感が背筋を撫でた。

と同時に、違和感の正体に行き着く。

鳥の声がしない。

毎朝聞こえる筈の、鳥の声がしない。

季節?否、関係ない。

今は夏だから。

フクロウの様なソレは、微動だにしない。

ただ、ジッとしている。

そして、更なる怪奇な点を見つけてしまった。

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影が、無い。

今、ソレは太陽を背にしている筈だ。なのに、ヤツの正面へ影が伸びていない!!

___ヤバい!

直感した。

コレは、コイツは、俺が関わっていい生き物(?)じゃない!

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再び振り返る。

目の前にドア。

走る。

3歩と無い距離を全力で走る。

永遠に思える3歩。

常に後ろへ警戒心を向けながら、走る。

すがり付くようにドアノブに飛び付く。

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shake

ドンドンドンドンドンドン!!!!

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「うわぁああああああああ!」

ドアが震え、大きな音がなった。

緊張と恐怖が高まった俺の口から悲鳴が上がる。

まさか___ドアの向こうに?

嫌な予感が脳を掠めた。

が___

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「✕✕✕!いつまで寝てんのアンタ!」

___ドアの向こうから聞こえてきたのは母の声だった。

泣きそうだった。

母親という存在をここまで嬉しく感じたのは、人生初だった。

ドアを開けようとノブを回した。

瞬間___俺はドアから離れた。

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おかしい。

声は確かに母だった。

だが、俺の母はここに居ない。

母は俺が四歳の頃に離婚し、今は俺と父の二人暮らしだ。

…………居る。

ドアの向こう、あのよく解らないフクロウのようなバケモノが居る。

慌てて周囲を見渡すと、小学校の頃に使っていたバットが目に入った。

飛び付き、ドアに向けて構える。

声がしてから、何の反応もない。

消えたか?と疑問に思った。

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shake

『ヴン………イイ゛………ナ゛』

運良いな。

確かにそう聞こえた。

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窓の外ではなく、俺の背後から

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