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中編3
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境界に住む(棗サイド)

令和2年4月…

定期的に異動辞令がでる職業についているので慣れたものだが、今日から新天地での生活が始まる。

何故か与えられた社宅の一軒家…

今まではアパートでの生活だったのだが…

まあ、新しい生活を楽しんでいきたいなぁ~

と、思う。

まあ、記念と新しい生活を忘れない為の日誌…

この生活で5冊目になるなぁ~♪

無理しないで続けていけるようにしていこう!

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4月21日…

仕事にも生活にもなれてきたが違和感もでてくる。

一軒家ならではの近所付き合い…

疲れるよ…

4月25日…

ご近所さんの視線?態度?に違和感がある…

生暖かい視線なのだが妙に優しい気もする…

何故か?

5月20日…

疲れた…

世界的に蔓延している感染病の影響で忙しい…

まともに休めなくなってきている…

疲れも抜けないのは年のせいかなぁ…

個人的には若いつもりなんだけど…ww

本当に疲れたよ…

6月1日…

生活に余裕ができるようになった…

忙しいのは同じだけどね♪

テンションが可笑しいのは自分でもわかってます。

反省…

ちなみに、ちょっとした発見もあった!

今の家を決めた時は内見もまともにできなかったからなぁ…

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おかしい…

おかしい…

おかしい…

おかしい…

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8月15日…

夏の暑さと生活の疲れが重なったのか初めて金縛りになった…

8月になってからは物忘れも多くなってきてる気がする…

蛍光灯やテレビなどの消し忘れ…

私は大丈夫なのかな?

8月25日…

この頃、夢見が悪すぎる。

内容も覚えている…

起きるのも辛い…

寝るのも怖い…

9月…

今日は会社を休んだ。

部下の由紀子が心配してくれて休むように促してくれた…

上司に許可されないよ?とか思っていたけど…

あっさり許可がおりる。

他の方々からも「棗さんゆっくり休んでね?」とか「しょーがないよ?しっかりやすんでね?」とか声をかけてもらう。

申し訳ない…

9月7日…

由紀子がお見舞いにきてくれた。

体調が回復ぜずに長期で休む事になる…

時期も悪くてなかなか入院もできないので自宅で療養している…

由紀子が帰り際に言った…

「やっぱりこの部屋寒いよね?」

と、言っていたのが気になる…

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10月…

会社から本部付きの辞令が降りた事を知らされる。

まあ、まともに働けてないのに店に人件費を使う訳にもいかない…

納得するしかない…

ただ、皆には…由紀子には申し訳ない事をしたとも思う。

10月10日…

動くのも辛い…

食べるのも辛い…

伝染病ではない事ははっきりしているので近所の女性の皆さんが私のお世話をしてくれる。

夢をみる。

私が大きく腕を広げて多くの人を護っている…

私の前には何人?何十?何百?もの人が倒れている…

老若男女…服装から時代もそれぞれ…

私は多くの黒い存在から肉壁になって防いでいる…

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12月…

私は由紀子に連れ出されて実家にいる…

顔は幽霊のようにげっそりしていて体重も40キロを切っている状況だったらしい。

何故に由紀子がそこまで私の為にしてくれたかはわからない…

私の両親にもできれば今の会社も辞めさせてほしい。

復職するにもしても元の場所には絶対に住まわせてはいけない…

戻ればまた同じ苦しみが待ち受けている…

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1月…

私は仕事を退職した。

由紀子には連絡できなくなった。

職場は既に退職していて個人情報保護の観点からも教えられない…

由紀子と再開するのは1年以上先になる事になる。

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?月…

私は夢をみる…

夢の内容の記憶…

私達は贄なのだよ?

と、彼は語る。

私達は壁なのよ?

と、彼女は語る。

私達は人柱なんだって?

お姉ちゃん…

と、少女は語る。

僕達は住む事で呪いを受けるんだって?

お姉さん…

と、少年は語る。

shake

皆は語ると穴という穴から血を吐き出す…

そして、倒れていく。

○○○は元気にしてくれてるかい?

夢から目覚める直前に…

同じ年齢位の男性は聞いてきた…

私がわからないけど…

と、知る限りの情報を話し伝えると…

彼はニッコリと微笑み…

shake

血を吐き出して崩れ落ちた。

wallpaper:5171

令和3年…

私は由紀子を捜している。

体調も回復した私は由紀子に会う必要ができたから…

私を助けてくれた人に伝えないといけない事ができたから…

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