中編4
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結局、何っ!?

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この話は、数日前の出来事。

体験したばかりの、

まだ、新鮮な実話です。

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夜、私が寝ていると、

家の犬ちゃんが、

前足で、私の頭をガリガリして、

起こそうとしている。

否応なしに起きる。

時計を見ると、

夜中の、3時半頃だったろうか。

家の犬ちゃんは、昔は、よくそうやって、

私の事を起こしに来たが、

最近では、

めっきりと、そんな事はしなくなっていた。

( 、、久しぶりに、どうしたん、、、

申し訳ありませんが、

私、明日も仕事なんで、、)

そうして、

私は、布団を頭から被ってみたが、

ガリガリは止まらない。

完全に、目が覚めてしまった。

しかし尚も、私は、

そんな環境の中、寝ようと試みる。

私も必死だ。

白熱した攻防戦が、繰り広げられてる中で、

ふと、部屋の向こうから、

声が聞こえて来る事に、気付いた。

『、、、ひとつ、、、、

、、ふたつ、、、、、、、

、、、、、みっつ、、クスクスっ、、、』

( えっ? 何や?、、これは、、、)

ドキドキしながら、

聞いていると、

どうも、幼い女の子の様な声で、

大体、5秒くらいの、間隔を空けながら、

ゆっくりと、

数を、数えている。

たまに、クスクスと笑いながら。

そうして、

私には、直接見えないのに、

周りの風景が見える。

( 昔、1人暮らししてたボロアパートでも、

そうだったな、、、

変な体験をした時には、

私からは、見えるはずの無い所までもが、

見えたなぁ、、。

ドアから、入って来る人とか、、。)

勿論、生きてる人間では無い。

ドアには鍵が掛かっているのだから。

私は、

その女の子が居る場所、

それが、我が家の台所だと、分かった。

座っているのか、立っているのかは、

分からなかった。

机の高さ、シンク? 流し台の高さから、

それより低い位置に居る事は分かった。

しかも、まるで、

電気を点けているかの様に、明るく見えた。

それか、真昼間の様な明るさ。

その明るさは、

白色に、すこーしだけオレンジ色を、

混ぜたような色だった。

( 本当は暗いのに、

明るく、はっきり見えるのも、

ボロアパートの、あの頃と変わらんなぁ、、、

何でやろ、、? 久しぶりやわ。

あの当時も、

こんな色の、明るさやったかもなぁ、、、)

その女の子は、、、

黒く、艶の無い髪をしていた。

髪の毛は、長くは無かったように思う。

色白の顔が、少し俯きつつ、

軽く、笑顔だった。

それだけが、見えた。

私は、

最近にしては、最上級に怖かった。

( 、、、え?

この子、誰なん、、?

どっから来たん?、、怖い、、、)

勿論、

その間にも、数は数えられてゆく。

しかし、

『、、よっつ、、、、』と、数えた後に、

何故だか、急に、

『ご』

数える言い方が、変わった。

普通で行けば、" いつつ " だろう。

そうして、

『、、、ろく、、、、、、

、、しち、、、クスクスっ、、、』

数は、進んでゆく。

私は久しぶりの、恐怖に襲われた。

( 誰や? この人、、、

もーっ!!

一体、誰が、家に連れて来たんやっ!?

おとんか!いや、、おかんか?

腹立つわー!!

しかも、

何か知らんけど、この子、イヤやわ、、、

かなりヤバいんやけど、、、

、、怖い、、、)

しかし、、

そんな私の思いとは裏腹に、

家の犬ちゃんは、

何事も無かったかのように、

私の布団の、私の隣で、ゆったりしている。

( えっ? 何!?

犬ちゃんよ、

あなたが、私を起こしたんでしょーよ!)

そうして、

ずーっと、数を数える声が聞こえる中で、

『じゅう』

と言う、女の子の声を聞く前に、

恰も、まるで時が飛んだかのように、

私は眠っていた。

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次の日の朝、

慌てて起きる。

昨晩、いや、数時間前の事を、思い出す。

( さっきの、、、

何やったんや?

かなり、気味悪かったんやけど、、、)

暫く、考えてみる。

朝の、このクソ忙しい時に。

、、、、、、、、、

( 、、えっ?

いやいや、

いや、しかし、、、

あの子、、私を、

寝かしつけてくれた、ん、かな、、?

いやいや、いやいや、

それは、絶対に、有り得んわ、、

そんな良いヤツやったら、

私、あんな恐怖、絶対に感じんもん、、、。

でも、逆に、、、

『じゅう』まで、

あの子の声を、聞いとったら、、、

どうなっとったんかな?

『じゅう』で、終わりなんかな、、?)

何だか、背中がゾクッとした。

( あー!!

もう、どうでも良いわ、そんなん。

早く、支度せんとっ!!)

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数日後の今日、

未だに、

あの女の子は正体は、謎だ。

これから先、

また、出て来る事は、あるのだろうか?

私が、眠れなくなった時に?

私を寝かしつける為に? 数を数えに来る?

有り得ん。

あんな恐怖は、1度で沢山だ。

その女の子に言っておく。

もう、我が家には出禁ですので。

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