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この話は、数日前の出来事。
体験したばかりの、
まだ、新鮮な実話です。
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夜、私が寝ていると、
家の犬ちゃんが、
前足で、私の頭をガリガリして、
起こそうとしている。
否応なしに起きる。
時計を見ると、
夜中の、3時半頃だったろうか。
家の犬ちゃんは、昔は、よくそうやって、
私の事を起こしに来たが、
最近では、
めっきりと、そんな事はしなくなっていた。
( 、、久しぶりに、どうしたん、、、
申し訳ありませんが、
私、明日も仕事なんで、、)
そうして、
私は、布団を頭から被ってみたが、
ガリガリは止まらない。
完全に、目が覚めてしまった。
しかし尚も、私は、
そんな環境の中、寝ようと試みる。
私も必死だ。
白熱した攻防戦が、繰り広げられてる中で、
ふと、部屋の向こうから、
声が聞こえて来る事に、気付いた。
『、、、ひとつ、、、、
、、ふたつ、、、、、、、
、、、、、みっつ、、クスクスっ、、、』
( えっ? 何や?、、これは、、、)
ドキドキしながら、
聞いていると、
どうも、幼い女の子の様な声で、
大体、5秒くらいの、間隔を空けながら、
ゆっくりと、
数を、数えている。
たまに、クスクスと笑いながら。
そうして、
私には、直接見えないのに、
周りの風景が見える。
( 昔、1人暮らししてたボロアパートでも、
そうだったな、、、
変な体験をした時には、
私からは、見えるはずの無い所までもが、
見えたなぁ、、。
ドアから、入って来る人とか、、。)
勿論、生きてる人間では無い。
ドアには鍵が掛かっているのだから。
私は、
その女の子が居る場所、
それが、我が家の台所だと、分かった。
座っているのか、立っているのかは、
分からなかった。
机の高さ、シンク? 流し台の高さから、
それより低い位置に居る事は分かった。
しかも、まるで、
電気を点けているかの様に、明るく見えた。
それか、真昼間の様な明るさ。
その明るさは、
白色に、すこーしだけオレンジ色を、
混ぜたような色だった。
( 本当は暗いのに、
明るく、はっきり見えるのも、
ボロアパートの、あの頃と変わらんなぁ、、、
何でやろ、、? 久しぶりやわ。
あの当時も、
こんな色の、明るさやったかもなぁ、、、)
その女の子は、、、
黒く、艶の無い髪をしていた。
髪の毛は、長くは無かったように思う。
色白の顔が、少し俯きつつ、
軽く、笑顔だった。
それだけが、見えた。
私は、
最近にしては、最上級に怖かった。
( 、、、え?
この子、誰なん、、?
どっから来たん?、、怖い、、、)
勿論、
その間にも、数は数えられてゆく。
しかし、
『、、よっつ、、、、』と、数えた後に、
何故だか、急に、
『ご』
数える言い方が、変わった。
普通で行けば、" いつつ " だろう。
そうして、
『、、、ろく、、、、、、
、、しち、、、クスクスっ、、、』
数は、進んでゆく。
私は久しぶりの、恐怖に襲われた。
( 誰や? この人、、、
もーっ!!
一体、誰が、家に連れて来たんやっ!?
おとんか!いや、、おかんか?
腹立つわー!!
しかも、
何か知らんけど、この子、イヤやわ、、、
かなりヤバいんやけど、、、
、、怖い、、、)
しかし、、
そんな私の思いとは裏腹に、
家の犬ちゃんは、
何事も無かったかのように、
私の布団の、私の隣で、ゆったりしている。
( えっ? 何!?
犬ちゃんよ、
あなたが、私を起こしたんでしょーよ!)
そうして、
ずーっと、数を数える声が聞こえる中で、
『じゅう』
と言う、女の子の声を聞く前に、
恰も、まるで時が飛んだかのように、
私は眠っていた。
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次の日の朝、
慌てて起きる。
昨晩、いや、数時間前の事を、思い出す。
( さっきの、、、
何やったんや?
かなり、気味悪かったんやけど、、、)
暫く、考えてみる。
朝の、このクソ忙しい時に。
、、、、、、、、、
( 、、えっ?
いやいや、
いや、しかし、、、
あの子、、私を、
寝かしつけてくれた、ん、かな、、?
いやいや、いやいや、
それは、絶対に、有り得んわ、、
そんな良いヤツやったら、
私、あんな恐怖、絶対に感じんもん、、、。
でも、逆に、、、
『じゅう』まで、
あの子の声を、聞いとったら、、、
どうなっとったんかな?
『じゅう』で、終わりなんかな、、?)
何だか、背中がゾクッとした。
( あー!!
もう、どうでも良いわ、そんなん。
早く、支度せんとっ!!)
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数日後の今日、
未だに、
あの女の子は正体は、謎だ。
これから先、
また、出て来る事は、あるのだろうか?
私が、眠れなくなった時に?
私を寝かしつける為に? 数を数えに来る?
有り得ん。
あんな恐怖は、1度で沢山だ。
その女の子に言っておく。
もう、我が家には出禁ですので。
作者退会会員
またもや、方言をすみません。
読みにくいかと思います。