短編1
  • 表示切替
  • 使い方

怪奇談話【ブランコ】

小さい頃から住んでる街。

就職して実家を出た今でも住んでいる。

友達とも仲が良くて引っ越そうとも思わない。

ある日、私は仕事で悩んでいて深夜に子供の頃から遊んでいた公園に行った。

そこには何故か男の子がブランコにいたが、私は気にせず隣のブランコに乗り気がつくと彼に仕事の愚痴を話していた。

彼は黙ってきいてくれて、「お姉ちゃん凄い頑張ってるね。でも僕はもう頑張れないんだ」そう言い残して消えてしまった。

気がつくと日が昇っており、その日は休みだったため1日寝込んでしまった。

翌日、私は何を思ったのかあの公園に足を運んだ。彼と話したかったのだ。

そして公園についたのだが、私は目を疑った。

公園が閉鎖されていたのだ。

何でも利用者が少ないため空き地にすると役所が決めたらしい。

ふと見ると工事のオレンジと黒の柵にの外にあの男の子が立っていた。

思わず声をかけると、振り返った彼の目には大粒の涙が浮かび、声こそ聞こえなかったが泣き顔でぐしゃぐしゃになっていた。

思わず抱きしめようとしたが、近寄った瞬間彼の姿は掻き消えるように消えてしまった。

あれから数年

今でもあの場所は空き地だが、最後に見た日から少年が現れることはなかった。

Concrete
コメント怖い
1
4
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ

怪奇談話をご覧頂き誠にありがとう御座います。
申し遅れました。私YouTubeで怪談活動をしている
こーたろ怪談と申します。
普段はYouTubeにて怪談朗読やオリジナルの怪談を語ったものを投稿しております。宜しければリンクよりご覧頂けると幸いです。

怪談語り【合わせ鏡の夢】
https://youtu.be/i6Rppvh5YAE

怪談朗読【竹取りの迷い子】
https://youtu.be/2OIs4Exwa80

返信