短編1
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飼い猫の思い出

その人の飼っている猫は

猫なりに面白いのか

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洗濯機の水が回る渦を見ているのが好きだったそうだ

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ある程度見て気が済むとトンと小さい足で

洗濯機の縁から降りて去っていく

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月日が経ってその猫も亡くなった

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今でも洗濯機を回していると

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トンと

音がする時があり

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ああ

あの子が見に来ていると思うそうだ

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