学生時代の話。
移動教室で、たまたま隣に座ったA君が
私の眼鏡を見て、「眼鏡に、血付いてるで」
と言ってた。
眼鏡を外し確認したが、血など付いてなかった
「付いてないよ。」とA君に言ったら
「血付いてるやん。ほらそこについてるやん」
と指を刺して言ってきた。
指を刺す方をみたが、血など付いてなかった。
からかってるんだと思い無視したら
何度も、血付いてるで、血付いてるで。
と言ってくる。あまりにもしつこいので
軽く言い争いになり、授業中だったので
先生に怒られた。その時はおとなしくなったが
授業が終わった後に、「お前が俺を無視するから
先生に怒られたやないかい!」と私のせいにしてきた
その日はそれで終わったが、問題は明日だ。
また私のことをからかうんじゃ無いかと考えながら
登校したら、A君が絡んできた。が様子がおかしい
「あれ?昨日ついてた血付いて無い?何で?」
と聞いてきた。
付いてないも何も最初から血なんて付いてないよ。
と言うと、「血?違うよチィーやで。」
と言って来た。一瞬何を言ってるのか分からず
聞き返したがそれでも分からなかったので
紙に書いてもらったら、血ではなく木だった。
A君は、眼鏡に木が付いてることを言いたかったのだった。
作者酔隨落楽節
朝方、眼鏡のネジが折れて
替のネジもメガネもなかったので
応急処置で竹ヒゴをねじ穴に差し込んでいたので
おそらくその竹ヒゴを見てA君は
木が付いてると言いたかったらしいのだが
地方出身のA君の御国訛りのせいで
木が血に聞こえていたらしい