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短編2
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死の街の鏡

82: 名無し:23/06/08(木) 00:34:01 ID:SMGr

俺は鏡がトラウマだ。

俺は幼稚園の頃に母に連れられて見知らぬ街に行った事がある。

車中で母にここは一体どこなのかと訪ねた。

「死の街よ」と母は答えた。

うまく言葉に出来ないのだが、いつもと違う母の様子に恐怖を感じた。

廃病院みたいな建物に連れて行かれた。

廃病院の地下にはうちみたいな子連れの親子が大勢列を作っていた。

そこで数時間待たされた。

順番が回って来ると印象の薄い白衣の女に奇妙な鏡を見せられた。

鏡には思い出したくも無いものが映っていた。

それだけなのだが最後に言われた余計な一言が今でも忘れられないのだ。

「大丈夫よ。

今日見た怖いのは忘れなさい。

そうすれば何も起こらないよ。

きっと大人になる頃には忘れているから。」

83: ↓名無し:23/06/08(木) 00:47:45 ID:SMGr

ふざけるな。

そんな余計な事を言われたせいで今でも忘れられない。

不吉な事があると定期的に悪夢に魘されるのだ。

必死に目を塞ぐ俺の手を何者かが爪を立てて引き剥がそうとする悪夢に・・・・

84: ↓名無し:23/06/08(木) 00:50:32 ID:SMGr

死の街とは一体何なのか母に訪ねてみたのだが、あの後すぐに母は廃病院での出来事を忘れてしまっていた。

何か実害があるという訳じゃ無いのだが、こういうのが一番気味が悪い。

Concrete
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