短編1
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疎開先の物の怪

祖母が以前、疎開先の田舎で体験した話。

近所の森に廃神社があって、夏にそこを一人で歩いていると、突然頭上から枝が降ってきたそうです。

見上げると、木々の上に赤や藍色の着物を着た猿のようなヒトたちが大勢いて、彼らは奇声を発しながら祖母を見て笑ったそうです。

────多分、物の怪の類だと祖母は言っています。

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